6月25日(日)、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで映画「水は海に向かって流れる」の公開御礼舞台挨拶が行われ、主演の広瀬すずさんと前田哲監督が登壇しました。
笑顔を失ったワケありOL・榊さん(広瀬すず)と高校1年生の直達(大西利空)を中心に、曲者揃いのシェアハウスの賑やかな日常を描く“ときめき”と“感動”の物語。
クランクインは昨年1月。撮影は土手のシーンからスタートしたそうで、「直達役のりっくん(大西)が何度も土手をダッシュで登ってくる姿を見て、すごく眩しくて。今回は走ってる姿がすごい印象的だった」と広瀬さん。
前田監督は「肉体で表現してもらったほうがリラックスするかなというのもあった」とその意図を説明し、広瀬さんは「温度がグワッと上がった感じがした」と振り返ります。
一方で、冷たい海に入るシーンに話が及ぶと、目を合わせながら何やら言いたげな2人。「何を言おうとしてます?」という広瀬さんに、前田監督は「『ちょっと入ってみたら? 監督』って言いましたよね?」と苦笑い。
広瀬さんは「絶対寒いじゃんと思って(笑)。みんなで一緒に“ワンチーム!”っていうテンションで誘ったら、断られました。でも、ラーメン一杯奢ってくれるっていうから、『じゃあ入ります』って」と微笑ましい裏話を。
「冷たかったですか?」という監督に、広瀬さんは「1月ですよ? 早朝ですよ!?」と目を丸くし、「宿を用意してもらって、結構、湯船に浸かりました」と笑顔を見せました。
今回のイベントは、2人のフリートークというかたちで進行。前田監督からの「(撮影中に)ゆで卵、何個食べました?」という素朴な疑問から、広瀬さんが苦労したという“ゆで卵”トークに突入します。
テストの際にはツルンと剥けたゆで卵が、本番ではなかなか剥けなかったそうで、「『ポンポン剥いて』って言われたのに、ぜんぜん剥けないじゃんと思って」と広瀬さん。前田監督は「(最初は)なんて不器用な人なんだと思った」と笑い、「ゆで卵さんが緊張してたのかな」と続けると、広瀬さんが「撮影初めてだったのかな」と答えるなど、お茶目なトークを繰り広げます。
なお、劇中で広瀬さんはセーラー服の高校生姿を披露。「高校生、まだ全然イケますね」という前田監督に、「もちろんです! 何を言うんですか」と、今後の高校生役に意欲を見せる一幕もありました。
最後に、前田監督が「10回くらいを目指して観ていただければ」と観客にお願いすると、広瀬さんは「もうちょっと!」とニッコリ。「私も家で未だにお風呂に入りながら、この作品を観ています。そのくらい、すごく人間らしく、感情のままに役として過ごせた時間でした」と思いを明かし、「みなさんにも寄り添ってくれる作品になっていると思います」と締めくくりました。
映画「水は海に向かって流れる」は絶賛公開中!
Ⓒ 2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 Ⓒ 田島列島/講談社
(取材・文/nakamura omame)