メキシコの夫婦に衝撃…ニッポンでお世話になった食堂の家族から重大報告が:世界!ニッポン行きたい人応援団

公開: 更新: テレ東プラス

ニッポンに行きたくてたまらない外国人を世界で大捜索! ニッポン愛がスゴすぎる外国人をご招待する「世界!ニッポン行きたい人応援団」(月曜夜8時)。毎回ニッポンを愛する外国人たちの熱い想いを紹介し、感動を巻き起こしています。

今回は、メキシコの夫婦とニッポンの食堂のご家族とのかけがえのない絆、さらにアメリカ男性の初来日の様子をお送りします。

茨城の大衆食堂の味を受け継ぐメキシコ夫婦


紹介するのは、メキシコに住む「大衆食堂」を愛するペドロさん、アイメさん夫婦。

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2人は2014年に「たま食堂」をオープン。そして、15種類あるメニューの中で、一番人気はカツ丼! 実は2人ともニッポンには一度も行ったことがなく、日本食の作り方はインターネットで学んだ他、日本人留学生に教わったそう。
お客さんは1日15人ほどで、家賃や人件費を引くとほとんど残らず、ニッポンに行くなど夢のまた夢……。そんな2人をニッポンにご招待! 5年前に来日しました。

訪れたのは、茨城県鹿嶋市にある「いずみ食堂」。昭和48年に開業し、地元の人たちの胃袋を支えてきました。偶然にも、お店にはメキシコの「たま食堂」と全く同じ暖簾が!

切り盛りするのは、女将の小泉さくさんと、ご主人の秀雄さん。そしてさくさんの弟、栄三さんの3人。秀雄さんが体調を崩した数年前からは、娘の裕子さんやお孫さんが交代で店をサポートしています。

今回ペドロさんとアイメさんを万全の態勢で受け入れるため、兄弟の奥さんたちも全員集合! 45年にわたり愛され続ける「いずみ食堂」の人気の秘密を学ばせていただくことに。

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まずは皆さんにご挨拶。すると、厨房からお客さんが! 常連のお客さんは裏から入ってくることが多いそうで、このアットホームな雰囲気こそが愛される理由です。
たくさんの常連さんを惹きつけてやまないのは、約40種類のメニュー。一番人気の豚の焼肉定食には、焼肉、生姜、ニンニクと3つの味のバリエーションが。

実はメキシコで、しょうが焼をメニューに入れたかったアイメさん。しかしペドロさんは、完璧ではないしょうが焼を出して本当の日本食だと思われるのが心苦しく、まだ出したくないのだとか。お店で出すためにも、本物のしょうが焼の味を知ることが必要です。

基本となる焼肉定食の人気の秘密は、甘辛い自家製のタレ。さくさんが若い頃、何十軒も食べ歩き、試行錯誤の末にたどり着いた味です。しょうが焼は途中でおろし生姜を加え、仕上げにも生姜と自家製のタレをたっぷりと!

「ニッポンの定食は、主菜にご飯、味噌汁、漬物と組み合わせが最高ですよね! このようなバランスの良い食事を私たちも提供したいんです」とペドロさん。和食の基本、一汁三菜のバランスの良さも、2人が和食に魅了された理由。

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まずは、焼肉定食をいただきます。「焼肉はお肉が重要ですが、タレも大事ですよね?」と話すペドロさんに、「そうそう」とさくさん。
続いては、いよいよしょうが焼。本物を初めて口にした2人は「ムイムイ リコ!(すごく美味しい)」「デリッシオーソ!(美味しすぎる)」と絶賛! ご飯のおかわりもいただきました。

すると、デザートに梨まで! これも普段通りのサービスです。農家の方からいただいた果物などを、その時々で出しているそう。「お客さんを大事にしているんですね」とアイメさん。翌日、2人はさくさんの孫で消防士の直希さんと、開店前からお店に。接客や厨房の作業を手伝いながら、多くの常連に愛される「いずみ食堂」の人気の秘密を学ばせていただきます。

お客さんと接する中で、「お待たせしました」「サービスです!」と、日本語もずいぶん上達。お店が落ち着いたところで、半世紀近く愛される「秘伝のタレ」のレシピを、さくさんから特別に教えていただけることに。

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たっぷりの生姜とニンニクを細かく刻み、醤油、砂糖、唐辛子などを加えて火にかけ、最後にみりんを入れます。さくさんによると、みりんを途中で入れた方が甘みが出て、煮詰まらないそう。あえてアクはとらずに40分煮て、ザルで漉せば完成です!
試食したペドロさんは「本当に美味しい! 何度もチャレンジしてこの味を目指します!」と意気込みます。

この日は営業終了後、さくさんのご自宅で夕食をご馳走に。ペドロさんとアイメさんも、せめてものお礼にと、アボカドを使ったメキシコ料理「ワカモレ」を作ります。タコス風にしたワカモレは、ご家族の皆さんに大好評!

話は弾み、さくさんと秀雄さんの話題に。結婚後、家族でできることを始めたいと、「いずみ食堂」をオープンさせたそう。以来45年、ほぼ休みなしでお店を続けてきました。

お店を継ぐ人はおらず、「私が具合悪くなった時はお店をやめるほかないのよ」と、さくさん。アイメさんは「いずみ食堂は地元の宝だと思います。可能な限り続くことを願っています」と伝えました。

翌朝、初来日の思い出になる体験をと、アイメさんは裕子さんと共に美容室へ。一家に代々受け継がれてきた着物を着せていただけることになり、アイメさんは大感激! 早速着付けをしていただきます。

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自宅に戻ってお披露目すると、皆さんから「かわいい!」「素敵ね!」と嬉しい言葉が。これまで働きづめで、オシャレをする時間などなかったアイメさん。ペドロさんは「ここまでしていただけるなんて……今までの苦労が報われた気持ちです。僕にとって一番大切なのはアイメ。どんな辛いことでも彼女のためなら耐えることができます」と涙ぐみ、アイメさんの目にも涙が……。

せっかくなので、ペドロさんも羽織袴姿に着替え、鹿島神宮へ。地元の鹿島アントラーズも必勝祈願に訪れるパワースポットで、お店の成功を祈願。皆さんのおかげで、一生の思い出ができました。

別れの時。「何から何まで本当にありがとうございました」と感謝を伝えるペドロさん。アイメさんは「優しい人たちが迎えてくれると信じていましたが、家族のようになれるとは想像もしていませんでした。だからこそ、この別れが寂しくてたまりません」と別れを惜しみます。

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そんな2人に、着物姿で皆さんと撮った写真が贈られます。「本当の家族みたい。もう前が見えません……」と涙するアイメさん。前掛けやごはん茶碗、お箸などたくさんのプレゼントをいただき、皆さんとハグを交わしてお店を後にしました。

あれから5年。「いずみ食堂」とメキシコを中継で結びます。

まずはペドロさんから近況報告。去年「たま食堂」は郊外へ移転し、お店の広さは以前の3倍に! コロナの影響で離れていた客足も戻り、売り上げは4倍になったそう。「いずみ食堂」と同じ暖簾を、今も大切に使っています。

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するとここで裕子さんから「食堂をやめてしまったんです」と報告が。ペドロさんとアイメさんは、突然のことに驚くばかり。
裕子さんによると、さくさんは高齢のため、食堂に立っていられなくなったそう。さくさんは「これ以上やってもお客さんを待たせたら悪いから、思い切ってやめました。でもやめた時はとても寂しかったです」と話します。

去年8月、「いずみ食堂」は約50年の歴史に幕を閉じ、12月には秀雄さんが他界。「ばあちゃんの方がね、力が抜けちゃった感じだけど、家族みんなで支えてる感じです」と裕子さん。アイメさんは涙を浮かべます。そんな中、直希さんにお子さんが生まれるという、明るいニュースも。

ここで、しょうが焼を作るところを、皆さんに見ていただくことに。焼いたお肉に「いずみ食堂」秘伝のタレを絡め、アイメさんに声をかけて定食の準備。最後にタレをかけて出来上がりです。さくさんは、「うちと一緒です。こっちの方が美味しそうに見えますよ。上手に作ってくれてありがとう」と褒めてくださいました。

「さくさん! 『いずみ食堂』はメキシコで続いていきます」とペドロさん。さくさんは「涙が止まんないよ、嬉しくて」と涙を拭います。ペドロさんとアイメさんは最後に「ムーチャス グラシアス(ありがとうございました)」と手を振りました。

中継を終え、「『いずみ食堂』の味を忘れないで、引き継いでやってくれて本当に嬉しいです」とさくさん。

ペドロさん、アイメさん。これからもメキシコで、「いずみ食堂」の味を守り続けてください!

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