認知症は遺伝する?今すぐできる予防法「カキクケコ」を脳外科医が伝授!

公開: 更新: テレ東プラス

月曜夜8時から放送の「主治医が見つかる診療所」は、皆さんが知りたい医療の疑問に第一線で活躍する医師たちがやさしく答える、知的エンターテインメント番組。毎回、病気の予防法や今すぐできる健康法などを、最新情報を交えて発信しています!

今回WEBオリジナル企画「主治医の小部屋」に寄せられたのは、「認知症は予防できますか?」というご質問です。さっそく同番組のレギュラー・菅原道仁医師に教えていただきました!

よく噛み、よく笑うことから始めよう!耳が遠いなら補聴器を

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Q:50代男性です。70代の父親が認知症になり、介護に苦労しています。しっかり者だっただけに若干ショックを受けました。自分もそうなって家族に苦労させないよう、今からでも予防できるものならしたいと思っています。すぐに実行できる予防法はありますか? 予防に効果的な食べ物、反対に気をつけたほうがいい食べ物もあれば知りたいです。ちなみに認知症は遺伝するものなのでしょうか?

――まずは「認知症」とはどのような症状なのか教えてください。

認知症とは、障害など多様な理由から一度獲得した認知機能が低下し、日常生活や社会生活に支障をきたす症状のことです。「血管性認知症」や「レビー小体型認知症」、「前頭側頭型認知症」などいろいろな種類がありますが、最も多いのが「アルツハイマー型認知症」。「アミロイドβ(ベータ)」などが脳に蓄積した結果、脳の神経細胞の働きが衰えてしまうといわれています。

加齢による物忘れと混合されがちですが、認知症の場合、そもそも物忘れをしている自覚すらありません。老化ならヒントがあれば記憶をたどって思い出すことも可能ですが、認知症になるとそれもできません。当たり前だった日常生活が送れなくなったら認知症という診断になります。

――相談者さんのおっしゃるように今すぐできる予防方法はありますか?

日本の調味料はよく「サシスセソ」の語呂合わせで覚えよといいますが、私が推奨する予防法は「カキクケコ」の5つ。「カ」は「噛む」の頭文字です。噛む力が衰えると、記憶をつかさどる脳の海馬が萎縮するというデータがあります。

歯がなくなるなんて遠い未来の話と慢心せず、今のうちに歯の状態を把握し、問題があるならすぐに治療することをお勧めします。50代になると歯周病も増えますから、メンテナンスは怠らず、もし抜けてしまった場合はインプラントや入れ歯で対応を。

「キ」は「聞く」。難聴が認知症を進めるというデータがあります。目なら眼鏡をかけるなどして補正する方がほとんどですが、耳だと遠くなっても、まあいいかと、補聴器を使わずに済ますケースも多い。その結果、"ぼけ"につながる可能性があります。スマートフォンで音楽を大音量で聞く若い方も他人ごとだと思わず、適正な音量で楽しむことをお勧めします。

「ク」は「口元」。要するに、ニコニコと、よく笑うことを心がけてほしいですね。人はストレスを感じると、コルチゾールというホルモンを分泌します。コルチゾールは代謝活動などを活発化させて体をストレスから守ろうとする一方、海馬の萎縮を進めてしまうデータがあります。ですから、ちょっと物忘れをしてクヨクヨ悩むより、まあいいかと笑い飛ばしてしまうほうがいい。もちろんストレスの根本原因を解消できれば一番ですが、ただ笑うだけでも効果が期待できます。

人と話す、ゲームを楽しむなどして脳を活性化させよう!

doctor_20230219_02.jpg画像素材:PIXTA

――楽しくない気分の時も、笑顔をつくることが大事なんですね。

そのとおりで、人は楽しいから笑うというより、口角が上がっていると楽しいと感じてくる。つらいなと感じたときも、失敗したときも、笑顔の大切さを思い出してください。

「ケ」は「血管」です。動脈硬化は脳梗塞(こうそく)の原因になります。血管をいたわるために食生活を見直し、運動を心がけ、お酒やたばこの量も見直してみることが大事ですね。

最後の「コ」は交流のコです。なるべくたくさんの人と話し、家族や友人と出かけるなどして脳に刺激を与えましょう。直接の交流が減ったコロナ禍で、実際に認知力が落ちたという方も少なくありません。

大事なのは脳と体を同時に使うこと。スポーツはもちろん、麻雀や囲碁、将棋など、テーブルゲームでも構いません。若い人たちの間で流行っているオンラインゲームなども、やり過ぎは問題ですが適度に遊ぶ分にはいいんじゃないでしょうか。これら「カキクケコ」のメソッドを実行すれば、認知症を遠ざけることができるはずです。

――相談者は、認知症の遺伝を気にしています。

遺伝しない場合が圧倒的に多いので、そこまで心配することはありません。遺伝を気にするあまりストレスをためて笑顔がなくなっては、元も子もなくなってしまいますから。

――菅原先生、ありがとうございました!

【参考資料(菅原道仁先生・著)】
認知症予防のカキクケコメソッド(かんき出版)

【菅原道仁医師 プロフィール】
1970年埼玉県生まれ。杏林大学を卒業後、クモ膜下出血や脳梗塞といった緊急の脳疾患を専門とし、国立国際医療センター、北原脳神経外科病院にて数多くの救急医療現場を経験。一人ひとり責任をもって診察をするために2015年、東京都の八王子市内で小規模ながら大病院並みの検査機器を揃えた菅原脳神経外科クリニックを開業。「病気になる前にとりくむべき医療がある」との信条で、新しい健康管理方法である予想医学を研究・実践している。

※この記事は菅原道仁医師の見解に基づいて作成したものです。

今回お話を伺った菅原先生も出演する主治医が見つかる診療所(2月20日月曜夜8時)は【大好評!第2弾"体の悩みを医師にその場で相談"SP】!

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どうぞお楽しみに!