SNSで「テレビ東京、この番組を見せてくれてありがとう!」「いい番組。後追いで観たけど、正月からメソメソと泣いてしまった」と感動の声多数。
2022年12月28日に放送された「一軒家丸ごと壊す」"名店から銭湯まで"4つの閉店"解体物語"(見届け人:南海キャンディーズ・山里亮太、谷まりあ ナレーター: 貫地谷しほり)。第3弾となった今回は、地元で愛される行列店にもかかわらず閉店を選んだ老舗の"最後の1日"に密着。なぜ閉店し、愛着ある建物を解体するのか? そこには時代の変化が関係していました。
「テレ東プラス」では、特別に「駒込で有名な頑固オヤジの銭湯」の内容を紹介します。
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2022年10月、東京・駒込で愛され、65年になる銭湯「殿上湯」が幕を下ろそうとしていました。老舗を切り盛りするのは、4代目店主・原和夫さん。
「俺は指示なんか従わないよ。テレビ局に合わせて上手に使い分けるなんてできないもん」。少々ぶっきらぼうに言いながらも、快く取材に応じてくれました。
「殿上湯」一番の自慢は、お湯の質。地下135mから汲み上げた東京の地下水を使用。約30年前、薪からガス式に切り替え、毎日安定した温度のお湯を提供してきました。
地下水の効能か、和夫さんのお肌は76歳にもかかわらずモチモチ! 妻・小夜子さん、娘・季枝さんも超美肌。
季枝さんにとって「殿上湯」は、実家のお風呂。自宅にはお風呂がなく、子どもの頃からお客さんと一緒に銭湯に入るのが当たり前だったと話します。
たくさんの人に愛されている「殿上湯」ですが、なぜ閉店・解体を決めたのでしょうか? 番組は最後の1日に密着しました。
最終日の朝もいつも通り、「特別なことは何もありません」と和夫さん。開店するやいなや続々とお客さんがやって来ますが、これもいつもの光景。中には60年来の常連さんもいて、「最高にいいお風呂でした。一生忘れません」と思い出に浸ります。
いつも通りだったはずの「殿上湯」ですが、午後2時30分、女湯で異変が。閉店を惜しむお客さんの賑わいに、年代物の湯沸かしバーナーが悲鳴を上げていたのです。和夫さんが手動で調節し、なんとか乗り切ります。
その後も別れを惜しむお客さんは途切れず、地域の方に愛されてきたことがうかがえます。閉店するのはもったいなく感じますが、「それは言いっこなし! しょうがないよ。ありがたいけど...」と複雑な表情でため息を漏らす和夫さん。
そして夕方になると、今度は若いお客さんで大混雑! しかしこれには、ある特別な理由がありました。