蓮佛美沙子×トリンドル玲奈 ジェンダーロールについて語る「みんなが心地よく、自分らしく生きていける世の中になればいいなと思う」:今夜すきやきだよ

公開: 更新: テレ東プラス

1月 6 日(金)深夜0時 12 分からは、ドラマ24「今夜すきやきだよ」がスタート!
「第 26 回手塚治虫文化賞新生賞」を受賞した、谷口菜津子・著、新潮社コミック原作の「今夜すきやきだよ」をドラマ化。
蓮佛美沙子演じる内装デザイナーで恋愛体質なあいこと、トリンドル玲奈演じるアロマンティックで絵本作家のともこが、日常生活に当たり前のようにあるジェンダーロールや婚姻制度、セクシュアリティにまつわる生きづらさへ立ち向かう姿を、おいしいお家ご飯を通して紡ぐガールズムービーだ。

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「テレ東プラス」は、あいことともこを演じる蓮佛美沙子とトリンドル玲奈にインタビュー! 仲良しな2人だからこそ語れる、ポップなガールズトークをお届けします。

ドラマに参加して、自分の大切なものは自分でしか守れない、そしてそれは誰かに奪われるものではないということを強く感じました(蓮佛)

――お2人は、約7年前にドラマで共演されたことがあるそうですね。

蓮佛「そうなんです。トリちゃんは昔から変わらないですね。今も昔もずっとニコニコしていて、ほわんとしているイメージ。で実際に現場に入ったら、鼻歌を歌っていて...(笑)。自分で自分の機嫌を取るのが上手な人だなと思いました。
前作では、あまり一緒のシーンがなかったのですが、今回はほぼ2人芝居なので、すごく楽しみでした」

トリンドル「美沙ちゃんは、現場に入るとプロの顔になる。間違えることが絶対にないって感じに見えるよ」

蓮佛「それ私の話? ウソでしょ(笑)」

トリンドル「軽やかにみんなを引っ張ってくれて、どっしりしているというか...。今までの経験値が関係してると思う。私は"次のシーン、どんな感じだろう?"とけっこう不安になっちゃうんだけど、美沙ちゃんが隣にいてくれるとすごく安心感があるんです。カッコいいなと思って見ています」

――「今夜すきやきだよ」というタイトルも魅力的ですよね。「すきやき」にどんな印象を持っていますか?

トリンドル「一般的に言うと、すきやきは豪華なイメージがありますが、私の家では、母がよく作っていたんですよ」

蓮佛「スペシャルメニューじゃないんだ!(笑)」

トリンドル「手頃に買えるお肉を使っていたから、普通によく出るメニューで。この間、実家でたまたま母子手帳を見ていたら、3日に1回くらいはすきやきを食べていて...」

蓮佛「トリちゃんは"すきやき"でできていたんだね(笑)」

トリンドル「そうみたい。今でも母はよく作ってくれるけど、お肉も野菜もとれるからバランスがいいんですよね」

蓮佛「なるほど。私は完全にスペシャルメニューな印象。土日や何かイベントがあった日の夕食に食べてたな~。ドラマでも出てくるけど、まさしく"めでたい味""めでたいご飯"という感じ。今でも『今夜すきやきだよ!』と言われるとテンションが上がります」

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――ドラマでは、さまざまな美味しいご飯が登場します。

蓮佛「ちゃっかりいただいてお家に持ち帰らせてもらったものもあるくらい(笑)。まだ撮影中なので、これからどんなものが食べられるのか、ものすごく楽しみです!」

トリンドル「私、母のすきやき以外はあまり食べたことがないので、早く食べてみたいな。ドラマの中で美沙ちゃんと一緒に食べるのが楽しみ!」

蓮佛「餃子を一緒に作るシーンもあるので、それも気になるなぁ」

トリンドル「ご飯のシーン、もっと増やしてほしいよね♡」

恋愛の仕方は人それぞれ。みんな違っていいということに改めて気づかされました(トリンドル)

――あいことともこにとって、ご飯を食べる=気持ちを切り替える、リフレッシュする方法になっていますよね。お2人のリセット法は?

蓮佛「私も"美味しいものを食べる"というのはあります。嫌なことがあった時や撮影が全て終わった時は、好きなものを好きなだけを食べる! それもハンバーガーにポテト、から揚げにパスタとか、健康や食べ合わせなどを一切考えず、気持ちに素直になって発散しています」

トリンドル「食べると元気がもらえるよね。私はおにぎりを食べます。塩むすび、梅干し、シンプルなおにぎりをムシャムシャ食べるのが好き!」

蓮佛「あと、人と話をすると発散できるかな? 嫌なこともネタとして話したらいつの間にか笑えるし...」

トリンドル「それわかる! 私も人に話すかな~。初対面の人でもいいくらいこだわりがないの(笑)。たぶん客観的な意見がほしいんだと思う。
あと、本当に誰もいない時は猫に話しかける。うちの猫、話すと必ず応えてくれるので、もう癒しですよ(笑)」

――あいことともこは意気投合し、共同生活を始めますが、お2人はルームシェアできるタイプですか?

蓮佛「私はすでに経験済みです。事務所の寮で同期の子たちと住んでいて、当時はお風呂の順番が大変だったくらいで特に気にならなかったので、ルームシェアはできる方だと思います」

トリンドル「私は2人姉妹なので、1人でいる方が苦手。家に誰かがいた方が安心するタイプです。でも、お風呂は分かるな~。先にお風呂に入って、そのままずっと放置されたらカビが生えやすくなるので、気になってしまうかも(笑)。それさえ解決できれば大丈夫だと思います」

蓮佛「あいことともこのように、相性も大事かもしれないよね」

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――たしかに、住まいを共にするとなると、相性は大事ですよね。「この人とは相性が合うな!」という友達はいますか?

蓮佛「何かあったらすぐ話をするという友達は、少ないけどいますよ。それこそ新垣結衣ちゃんとはもう長い付き合いで、一緒にいて話さない時間も苦じゃないというか...。それぞれ違うことをしていても、その空間ごと楽しめる関係です」

トリンドル「私も、ちょっと前にそういうお友達ができました。モデルの新井貴子ちゃん!出会いはインスタで...」

蓮佛「イマドキ!(笑)」

トリンドル「貴子ちゃんが出演した番組を見て感動して、"応援しています!"とDMを送ったんです。そうしたら、"ぜひお会いしましょう"ということになりまして...。なんとなくだけど、人生の歩み方が似ているような気がして、話が合うんです。それ以降、ずっと仲良くさせていただいています」

――作品では、ジェンダーロールについても描かれます。

蓮佛「そうですね。とにかくみんなが心地よく、自分らしく生きていける世の中になればいいなと思っています。今回このドラマに参加して、自分の大切なものは自分しか守れない、そしてそれは誰かに奪われるものではないということをより強く感じました。その視点はなかったな、ということも描かれていて...。でも、まずはそこに気づけることが大きな一歩だと思うので、自分にとってもとても意味のある作品になりそうです」

トリンドル「私も、この作品に参加して勇気をもらいました。ともこは恋愛に興味が持てないアロマンティックなのですが、恋愛をする、しないは人それぞれだと思いますし、みんな違っていいということに改めて気づかされました」

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蓮佛「押しつけがましくないのがいいなと思っています。軽やかに人の気持ちに寄り添っている作品だなと。生きていく上で直面するさまざまな感情がリアルに描かれていますが、コミカルな部分もあるので、そのバランスもすごく魅力的。今こそ、オンエアするべき作品だと思います」

――蓮佛さん、トリンドルさん、ありがとうございました! ドラマで展開される、お2人の息の合った掛け合いが楽しみです。
1月 6 日(金)深夜0時 12 分からは、ドラマ24「今夜すきやきだよ」がスタート! どうぞお楽しみに!

【蓮佛美沙子 プロフィール】
1991年2月27日生まれ。鳥取県出身。2005年、「スーパー・ヒロイン・オーディション ミス・フェニックス」でグランプリを受賞。2006年に公開された映画『犬神家の一族』でデビュー。同年、映画「転校生-さよなら あなた-」で映画初主演を飾り、「キネマ旬報ベスト・テン」日本映画新人女優賞、「第22回高崎映画祭」最優秀新人女優賞を受賞した。2021年、ドラマ「理想のオトコ」、2022年、ドラマ「うきわ -友達以上、不倫未満-」(共にテレビ東京)にも出演。

【トリンドル玲奈 プロフィール】
1992年1月23日生まれ。オーストリア・ウィーン出身。2009年にモデルデビュー。2012年、ドラマ『黒の女教師』(TBS)に出演。2015年、映画『リアル鬼ごっこ』で篠田麻里子、真野恵里菜とともにトリプル主演を務め、映画で初主演を果たした。
2015年、『不便な便利屋』、2021年『女の戦争〜バチェラー殺人事件〜』(共にテレビ東京)に出演。1月スタート「ワタシってサバサバしてるから」(NHK)にも出演する。

(取材・文/玉置晴子)

【第1話】
内装デザイナーとして働く太田あいこ(蓮佛美沙子)は、仕事はデキるが家事全般が苦手。結婚願望が強く、今の恋人と婚約中。一方、恋愛感情を抱かないアロマンティックのともこは、家事は好きで得意だが、絵本作家としての仕事がスランプ気味。
正反対の二人だが、あることをキッカケに意気投合し、共同生活を始めることに!

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