「1日でも長く」。農作業と妻の介護を献身的に続ける72歳夫が抱える不安と覚悟:家、ついて行ってイイですか?(明け方)

公開: 更新: テレ東プラス

10月17日(月)に放送した「家、ついて行ってイイですか?(明け方)」(毎週月曜深夜)では、青森県内の道の駅で出会った農家さんのお家について行きました。

「道の駅なみおか アップルヒル」(青森県青森市浪岡)に出品している野菜の売れ行きを見に来ていた生産者のみつおさん(72歳)。「家、ついて行ってイイですか?」と声をかけると、「うんいいよ」と、ふたつ返事でOKがいただけました(2020年10月19日)。

お買い物代をお支払いして、これから畑に寄って帰るというみつおさんの車に同乗させていただくことに。車内には妻のともこさん(64歳)が待っていました。

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みつおさんは定年まで会社務めをする傍ら、農業にも従事。約1ヘクタールの畑で作っている野菜は全て無農薬だそうです。実はともこさんは左半身が麻痺しており、リハビリも兼ねて毎日道の駅と畑に一緒に行くのだとか。

退職金で建てたという一軒家はなんと10LDK! 母・きみえさん(86歳)と3人で暮らしています。ともこさんはみつおさんに介助してもらいつつ玄関前の階段は自分の足で歩くようにしているそうです。

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帰宅そうそう、「好きなんだ」と、豆の選別を始めるともこさん。「右手は動くから何でもやりたいの」と言います。

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冷蔵庫を拝見すると、みつおさんお手製の郷土料理「とう漬け」(しその実など10種類の野菜を醤油で漬けたもの)が。ご相伴に与った番組スタッフいわく「爽やか」な味わいとのこと。ちなみに10種類の野菜は、大根、人参、ししとう、なす、きゅうり、ミョウガ...と、ご夫婦が数えながら教えてくれたのですが、10種類のはずが...6種類? 「結局は6(種類)だな」と、みつおさんがぼそっとつぶやきました(笑)。

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「孫の顔を見ると疲れが吹っ飛ぶ」とアルバムを見せてくれたみつおさん。ともこさんも、孫はおこづかい目当てにやってくると、おどけた仕草をしつつも「いちばん可愛いよ」とニッコリ。お孫さんの話になるとお二人とも、笑顔がこぼれます。

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どのお部屋もキレイに片づけられているのが印象的なお家は、掃除も料理もみつおさんが担当。「10年もやれば、やっぱり少しずつ料理が上手くなったのかなという考え方もあるんですよ」(みつおさん)。

ともこさんは入浴する時も介護も必要で、1回に1時間ほどかかるといいます。そのためご夫婦で1日交代で入浴しているそうです。浴室、トイレ、廊下と、至るところに手すりがついていて、ともこさんが歩きやすいようになっています。

今でこそ介護が必要なともこさんですが、10年ほど前までは、家事はもちろん、畑を耕したり収穫したりと全部1人でやっていたそうです。ともこさんが病に倒れたのは2011年2月のこと。みつおさんがその時の様子を教えてくれました。