名門校の知られざる姿を、生徒や親、教師など、さまざまな視点を通して紐解く情報ドキュメンタリー「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週月曜夜10時)。「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。
今回紹介する名門校は、渋谷教育学園渋谷中学高等学校。通称「渋渋(しぶしぶ)」。
創立30年に満たないが、毎年東大に30人ほど、海外の難関大学にも合格者を出しているトップレベルの進学校だ。
躍進の秘密は独自の教育目標「自調自考」。保護者も驚く高度な内容とは?
番組では、国際交流イベントに挑む帰国子女の生徒に密着。姉妹校・渋谷教育学園幕張とともに、"渋幕・渋渋の奇跡"と呼ばれる躍進の秘密に迫る。
「渋谷教育学園 渋谷中学高等学校(以下、渋渋)」は、東京・渋谷の新たなランドマーク「ミヤシタパーク」からほど近い場所にある。
完全中高一貫の共学校で、全校生徒は1234人(高校生は598人)。渋谷教育学園が運営する学校には、1996年に開校した渋渋と、1983年に千葉市に開校した「渋谷教育学園 幕張中学校・高等学校」、通称・渋幕がある。
渋渋と渋幕は、今やどちらも全国トップレベルの共学の超進学校。渋渋の2022年春の大学合格実績は、東大に38人、早慶上理ICUに380人、GMARCHに159人。
国際的な視野を身につけるグローバルな部活動も盛んで、英語ディベート部は、世界大会で優勝経験のある強豪。模擬国連部は、2021年の国際大会で国連事務総長賞を受賞した。
学習面においては、中学3年生から、希望者は第二外国語を受講して国際的な知識を広めることもできる。各学年に1~2割ほどの帰国子女が在籍しており、日本で過ごしてきた生徒が、共に視野を広げられる点も強みだ。
こうした国際教育により、2022年春は、イェール大学やペンシルベニア大学など海外の大学に31人が合格した。
学校の設備も充実している。渋谷の中心地とあり、敷地は限られているが、体育館は2つあり、講演会や行事を行う第1体育館、バレーやバスケのコートが2面取れる第2体育館が。
神奈川県川崎市には、専用のクラブハウスがついたグラウンドもあり、生徒たちは多彩なクラブ活動・研究会・同好会で青春を燃やしている。
そんな渋渋の校舎にお邪魔すると...とにかく、生徒たちのノリがいい! 創立からまだ26年の渋渋が、なぜ急成長を遂げられたのか。
渋渋では、入学するとすぐに、6年間の全カリキュラムが掲載されている「シラバス」が配られる。高校3年生になると授業を選択することができ、国内の難関大学を目指すのか、海外の大学へ進むのかなど、自分で決めた進路に集中できるカリキュラムになっている。
さらに注目すべきは、渋渋・渋幕に共通した独自の教育目標「自調自考」だ。「自調自考」とは、自らの手で調べ、自らの頭で考えること。
例えば、中学2年生の地理の授業に同行すると、生徒たちが学校を出て向かった先は、アパレルショップが並ぶ「キャットストリート」。この通りで、
高校1年生の歴史の授業をのぞくと、第二次世界大戦が起きるまでの道筋を議論するはずが、あるグループはウクライナの情勢について議論中。先生は、例え生徒たちが脱線しても、黙って見守る。
「自調自考」を地で行く生徒たちの活動は、ぜひ番組で!
渋渋では、この夏、今年で2回目となる国際交流イベント「Shibuya Olympiad in Liberal Arts」、通称「SOLA」が開催されようとしていた。コンセプトは「学びのオリンピック」で、渋渋の生徒が考えた企画を、他校の学生とともに議論するというもの。SDGsや国際問題など、グローバルで未来志向な企画が出揃い、2021年は、国内外の170校、約900人の中高生が参加した。
今年のイベントを取り仕切る「SOLA」実行委員の一人、高校2年生の伊藤杏珠さんは、幼少期をイギリスで過ごした帰国子女。日本語でのコミュニケーションに不安があるという安珠さんだが、今回自ら実行委員に名乗り出た。親友で実行委員長の島田絢菜さんと力を合わせ、
しかし、各チームが使う教室の割り振り、オンラインイベントに使うパソコンの手配、ネット回線の確保など、やる事は山積み。それぞれの企画の進捗状況も把握しなくてはならない。
さらに安珠さんは、イベントのオープニングムービーの制作を引き受け、写真や動画を集めるため、学校中を奔走する。
番組は、「SOLA 2022」本番当日に密着。杏珠さんは日本語への苦手意識を乗り越え、実行委員の大役を果たすことができるのか。
この他、教育目標の集大成とも言える「自調自考論文」も紹介。東大の教授と組み、最先端の研究を行った生徒のインタビュー、杏珠さんが目指す進路なども紹介する。
毎週月曜夜10時放送!「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東)を、どうぞお楽しみに!