フォージャー家が勢ぞろい!江口拓也×種﨑敦美×早見沙織がアニメ「SPY×FAMILY」の魅力を語る

公開: 更新: テレ東プラス

凄腕スパイの〈黄昏〉扮するロイド・フォージャー、超能力者のアーニャ・フォージャー、殺し屋のヨル・フォージャー、秘密を抱える3人が互いの利害が一致したことで"家族"となって偽りの暮らしを始めるも、やがてそれぞれの胸の内に変化が芽生えていく――。泣いて笑って、わくわくするTVアニメ「SPY×FAMILY」(毎週土曜夜11時00分放送/テレビ東京ほか)が人気沸騰中だ。

spyfamily_20220620_01.jpg写真左より、江口拓也、種﨑敦美、早見沙織

「テレ東プラス」では、1クール目クライマックスを前にロイド、アーニャ、ヨル役を演じる江口拓也さん、種﨑敦美さん、早見沙織さんに緊急インタビューを敢行。早くも2022年度ナンバーワンアニメとの呼び声も高い本作の人気の秘密、自身が思うベストシーン、1クール目のアフレコを終えた今だからこそ話せる裏話などお聞きしました。

改めて感じる「SPY×FAMILY」の魅力

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――「SPY×FAMILY」のタイトルどおり、アクション×ホームコメディを融合させた遠藤達哉先生(集英社「少年ジャンプ+」連載中)の同名コミックを原作に、老若男女から人気の本作ですが、1クール目のアフレコを完了した今、改めてどんな点が支持されていると思いますか?

江口「原作のパワー、アニメーションのパワー、それぞれの魅力あっての『SPY×FAMILY』人気だと思いますが、やはり根本に流れる"家族"というテーマが、みなさんから支持される一番の理由じゃないでしょうか。"家族って何だろう?"と、ふと考えてしまう、見終わった後の余韻、ですよね。スタイリッシュなアクションや笑えるコメディの要素がありながら、最後には"家族って不思議だな..."という思いが見る人の胸にじんわりと残る。そういう余韻に浸れる作品って、ありそうでなかなかないなと思うんです」

種﨑「私もアフレコが終わってしばらくは"ああ、家族のようだ...でも、血がつながっていないんだよな..."と、そんな余韻に浸りました。また、3人とも重たいものを背負っているのに基本はコメディで、おもしろおかしく物語が進んでいく。でも、最後には温かいものを感じられる。各話、ものすごく絶妙なバランスでこれらが融合している作品は奇跡だな、と改めて思いました」

早見「血とか関係なく、心の奥の深いつながりで家族になっていく。そこが核となっている作品で、種﨑さんがおっしゃったように最後には温かい気持ちになれるところがとても魅力的だと思います」

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江口「この作品を通じて"父性"を感じたんですよ。自分で演じていて何ですが、不思議な感覚だなと思いました」

種﨑、早見「うん、うん、わかる(うなずく)」

種﨑「毎回、星野源さんのエンディング主題歌『喜劇』を聴くたびに、歌詞にある『血に勝るもの』をロイド、アーニャ、ヨルから感じています」

早見「私がいつもパッと思い浮かぶのは"手づくりのお弁当"ですね。バランスがよくて、素朴で温かくて、なおかつお腹いっぱいになれて。当たり前に、いつもそこにいてくれるような。そんな存在の作品だなと、最近しみじみ思います」

――エンディング主題歌をご担当されている星野源さんのラジオ「星野源のオールナイトニッポン」に3人でご出演された際は、街のあちこちで「SPY×FAMILY」の評判を聞くとおっしゃっていました。周りの反響は想像以上のものでしたか?

江口「そうですね。毎日いろんな現場に行きますが、どの現場でも必ず『見ました!』と言っていただけますね」

種﨑「『父が翌日は仕事なのに遅くまで起きて真剣に見ています』とか『子どもがアーニャのことを本当のお友達だと思っています』とか、中には『友人が"ヨルさんに蹴られたい!"と言っています』とか(笑)、みなさんの感想をお聞きするだけで、これほど全世代に刺さっているアニメってなかなかないだろうなと感じます。スタート前に古橋(一浩)監督と『老若男女問わず楽しめる国民的アニメになったらいいね』と、お話ししていましたが、本当にいろんな世代の方々に見ていただけているんだな、と実感しました」

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早見「ヨルさんに蹴られたらかなりダメージが大きいと思いますが(笑)。いろんな声をたくさん聞けて素直に嬉しいです」

江口「若干1名、特殊な刺さり方をされているようですけど(笑)、たくさんの方々に見ていただけているんだなと実感できるのは嬉しい限りですね」

――先日、星野さんがラジオで約束されていた「SPY×FAMILY」のイラストを発表されましたが、ご覧になりました?

3人「(声を揃えて)見ました!」

江口「何も見ないで描いたとおっしゃっていましたが、すごく細かくてびっくりしましたね」

種﨑「"塗り"の技術も光ってました」

早見「かわいかったですし、味わい深かったです」

江口「何も見ないで、それだけ特徴をつかんでいるということはすごく深く作品を見てくださっているということで、本当にありがたいなと思いました」

グッときたお気に入りシーン

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――番組ホームページでもお気に入りシーンを紹介されていますが、改めてここは好きだな、何度も見直してしまうなというシーンはどこでしょう?

江口「僕は、アーニャに"星(ステラ=功績を残した生徒に授与される)"を獲ってほしいからこそガミガミ言うロイドが、ヨルさんから『それって、ご本人(アーニャ)も望んでいることなのですか?』と言われて"確かにそれは自分の都合であって彼女の都合ではない"と気づくところです。当初の思惑を超えて3人が普通に家族しているな、と思えたやりとりでしたし、そういう部分を教えてくれる人たちが周りにいてくれるからロイドも変わっていけるんだと思いました。

その上で"父のために勉強するんだ!"と、自らの意思で寝落ちしながらも頑張るアーニャの姿にはグッときます。自分も小さい頃、アニメや漫画を見て励まされたり奮い立った経験がありますから、"僕も、私も頑張ろう!"と、お子さんに思ってもらえたらいいな、と。何だか僕まで親心が出てきちゃってます(笑)」

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――先ほど「父性を感じる」とおっしゃっていたのは、こういうところなんですね。

江口「そうですね。もともと子どもという存在が苦手だったんですが、ロイドを通して"子どもというものがよくわからないから苦手だと思っていたんだな"と、学びました。未知のものと関わることで、自分も変われる。他のことに対しても、今まで苦手だと思っていたものでも、自分から歩み寄れば理解できるんだと実感することが増えました。『SPY×FAMILY』には大きく成長させてもらいましたね」

――種﨑さんはどのシーンがお好きですか?

種﨑「まだ詳しくは明かせないのですが、最終回のMISSION:12で、アーニャのためにロイドとヨルさんがこれまで以上に"父と母"の姿を見せてくれるシーンが大好きで。アフレコ中、泣きそうになっちゃいました...いえ、泣きました!(笑)。まだ完成した映像を見ていないので、見たら号泣しちゃうと思います」

――そのシーンはMISSION:12の放送を楽しみにお待ちいただくとしまして、早見さんはいかがですか?

早見「ヨルさん的には、MISSION:6ですね。アーニャさんがさらわれそうになって、ヨルさんがチンピラの集団を倒した後で、自分が思うよき母親像とかけ離れた行動をとってしまい落ち込んでしまう。そこでアーニャさんから『アーニャはは(母)みたいになりたい!』と無邪気に声を掛けられたことで『私にできることを精一杯がんばろう!』と思い直して、母として強くなっていく。...で、"私にできること"の結果が特訓というところが実にヨルさんらしいんですけど(笑)。大好きなシーンです」

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――ヨルさんの真っすぐさがよくわかる名シーンですね。

早見「その後がまたよくて、2人で"エイヤー!"と特訓しているところに何も知らないロイドさんがやって来て『何やってんの...?』みたいなことを言うのですが、そこにすごく"家族"を感じました」

江口「娘と母2人に絆が生まれて、父一人蚊帳の外...という(笑)」

早見「(笑)、謎に奮闘している女子2人を見た父、何もわからず...みたいな。すごく微笑ましいシーンだなと思いましたし、何気ないシーンだからこそ、ご覧になったみなさんもほっこりしていただけたんじゃないかなと思います」

明日公開の【後編】では、アフレコ秘話や3人の関係性、そしてフォージャー家の秘密ならぬ、3人の秘密に迫ります!

(取材・文/橋本達典)

TVアニメ「SPY×FAMILY」MISSION:12話は、6月25日(土)夜11時00分放送!

「SPY×FAMILY」見逃した過去分もParaviで見放題配信中!

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