ニッポンの「リアルなご飯」にスポットをあて、「あなたのご飯見せてください」を合言葉にリポーターが旅を敢行する「昼めし旅」(毎週月~金曜 昼11時40分)。その土地ならではのお昼ご飯や人気店、魅力的なご飯を紹介します。
5月11日(水)は、神奈川県愛川町で昼めし旅。気軽に登山が楽しめる標高747mの仏果山や、キャンプスポットとして人気の中津川など、自然豊かな街です。そんな愛川町をご飯調査するのは、お笑いコンビ・エイトブリッジの別府ともひこさんです。
採れたて野菜と自家製調味料で作る絶品炒め
まず向かったのは、「たむそん農園」。約5000平方メートルある広大な農園で、約120種の野菜をこだわりの栽培方法で育てています。それは敢えて畑を耕さず、雑草や虫、微生物と共存させて野菜を育てるというもの。園長の田村吾郎さんによれば、肥料も入れず、野菜をゆっくりと育てることで旨味が出てくるのだそう。のらぼう菜などの野菜をその場で味見させていただいたところで、例のお願いを...。
「あなたのご飯、見せてくださ~い」!
交渉成立!
まずは先ほど生のままいただいたのらぼう菜を使った1品から。
先ほど収穫したのらぼう菜をざく切りにして油をひいたフライパンへ投入。塩コショウで味付けします。田村さんによれば、のらぼう菜は油との相性が良く、「焦げ目をつけたほうがおいしくなる」とのこと。揺すらずに焼いて全体に焦げ目がついてから引っくり返すように炒めます。最後に溶き卵を回し入れ、お皿に移して生のノビルを散らしたら「のらぼう菜の玉子とじ」の出来上がり!
続いて、知人からいただいたという鹿肉を使った1品。合わせるのは春、一番に採れる味の濃い一番ニラ。フライパンに鹿肉を並べ、カットした一番ニラを加えます。そこへ自家製の「醤(ひしお)」を投入。「醤」は醤油に麦と大豆の麹を混ぜて発酵させた調味料で、入れるとコクのある味わいになるそうです。
仕上げに、フランス料理などでよく使われる酸味の強いハーブ「オゼイユ」をのせれば出来上がり。ハーブの色がとっても鮮やか!
こちらが「たむそん農園」のお昼ご飯。弟の良平さんが焚き火で炙ったのらぼう菜とネギの一本焼きや、らっきょうの漬物、味付けタケノコ、里芋の煮物も並びました。自ら育てた自慢の野菜をふんだんに使った農家さんならではの料理ですね。
「好きなこと(農作業)をしているので毎日が休みみたいなもの」と田村さん。これからも楽しくがんばってくださいね!
特製の天つゆが決め手! 新タマネギとタケノコの玉子とじ
続いては、下間正英さん・真佐子さんご夫妻が営む、地元で評判の天ぷら専門店「天・まさ」へ。今年で創業17年となるこちらのお店では、季節の天ぷらが味わえます。
おすすめは、天・まさの看板メニュー「特上天丼」。まるまる揚げた長さ約30cmの立派なアナゴが目玉です。おいしい天丼をいただいたところで、例のお願いを...。
「あなたのご飯、見せてくださ~い」!
交渉成立!
夏に向けた試作メニューを作るそうです。
まずはうどんを茹で、その間に天ぷらづくり。180℃の油で、衣がふわっとなるよう海老を揚げます。続いてボウルに卵を割り、そこへ特製の天つゆと砂糖を混ぜた出汁を入れます。混ぜ合わせたら、だし巻き卵を作ります。
茹でて冷水でしめたうどんの上に、海老の天ぷらとだし巻き卵、そしてカットしたミニトマトやきゅうり、カニカマ、のらぼう菜、ネギをのせ、特製のつゆをかければ「冷やし天ぷらうどん」の出来上がり!
続いては、収穫したネギのつぼみ・ネギ坊主をさっと素揚げしてからフライパンで軽く焼きます。そこへピザソースとミックスチーズをたっぷりのせ、さらに香ばしく仕上げるため250℃のオーブンで10分ほど焼きます。
さらにもう1品。収穫したばかりの自家栽培の新タマネギを薄くカットし、スライスしたタケノコと一緒に鍋へ。ほんのり甘みのある自慢の天つゆをかけたら火にかけます。新タマネギがしんなりしてきたところで溶き卵を回し入れ、仕上げに三つ葉をのせていただきます。
こちらが「天・まさ」のまかない。彩り豊かでボリュームのあるお昼ご飯になりました。試食させていただいた別府さんは「まかないじゃもったいないですよ。お客様にぜひ出してくださいよ」と大絶賛。新メニュー楽しみにしています! ありがとうございました。