【3行まとめ】
・ドラマ「寂しい丘で狩りをする」第2話の内容をプレイバック!
・カメラマンの久我は、元恋人で探偵のみどりの部屋に押し入り、「ヌードを撮らせて欲しい」と迫る
・一方、敦子にも押本の魔の手が襲い掛かろうとしていて...
「久我と押本のストーカーぶりが怖すぎる...ドキドキしながら見てしまう」「断られたバースデーケーキをむしゃむしゃ食べる竹財さんの怪演にドはまり」など、早くもSNSで話題! 毎週金曜深夜1時53分からは、ドラマ「寂しい丘で狩りをする」を放送!
原作は、芥川賞作家・辻原登による同名小説。男性に傷つけられた女性2人が絶望の淵から立ち上がり、希望をつかもうと現実と向き合う姿を描いたクライムラブサスペンスだ。
「テレ東プラス」では、第2話の内容をプレイバックする!
探偵の桑村みどり(倉科カナ)は、野添敦子(久保田紗友)の依頼で、7年前の強姦事件の加害者である押本忠夫(丸山智己)の出所後の動向を追っていた。押本の復讐に怯える敦子にかつての自分を重ねたみどりは、危険を顧みず調査に没頭していく。
そんな中、みどりの前に元交際相手で執拗なストーキングを繰り返すカメラマンの久我健二郎(竹財輝之助)が現れる。鍵を手に入れ、部屋に侵入した久我は、「みどりの写真集を出す」とヌード撮影を強要。
「さぁ、撮影を始めるよ。君のヌードを世界に届けよう」
「狂ってる...!」
久我はみどりにカメラを向け、パシャパシャとシャッターを切る。恐怖のあまり、動けないみどり。
「安心していい。3年前にイタリアに行って、僕のカメラ技術は飛躍的に向上した。大きな賞も獲った。今なら君のヌードを撮る資格がある...そう思って帰国したんだ」
「帰って!」
「...そうか、もう少し痩せなきゃいけないもんな」
久我はみどりの腰の肉をつかみ、「あと800g痩せた方がいいな」と不敵な笑みを浮かべる。しかし突然心臓を押さえ、苦悶の表情で倒れ込む久我。首にかけたニトロケースから薬を取り出し、息も絶え絶えに飲み込む。
「...また来るから」
久我が苦しそうに部屋を出ようとしたところで、みどりのスマホが鳴った。恋人・浅野龍平(平山浩行)からの着信だ。それを確認した久我は、「写真撮影を断ったら、僕との過去は全部、この浅野という男に伝えるからね」と告げる。
「前に撮影した写真を彼に送りつけてもいい」
そう言い残すと、久我は部屋から出て行った。みどりは体を震わせながら足から崩れ落ち、その場にへたり込んだ。浅野からの着信はいつの間にか切れていた。
過去、久我に襲われた時のことがフラッシュバックする。
(今の私ならもっと対抗できると思っていたけど、違った...。あの時と一緒で、私の身体は全く動かなかった。あの地獄に後戻りしてしまうのだろうか...)
すると再び、浅野から電話がかかってくる。平静を装って電話に出るみどり。
「やっと繋がった」
「ごめんね。突然スマホの調子が悪くなっちゃって」
「何かトラブルに巻き込まれたのかと思って、みどりの家まで向かってたんだ。今日、ちょっとだけ会えないかな?」
「...ごめん。今日はまだ仕事が残ってて」
「そっか、遅くまで大変だね。...何かあった?」
「え?」
「さっきと声の感じが違うから」
「なんでもない。今日は本当に疲れたの」
「じゃあその分、今週末は任せて。みどり誕生日だよね? しっかり祝いたくて」
「...いつもありがとう」
「じゃあ、おやすみ」
みどりの異変が気になりつつも、引き返していく浅野。その様子を、少し離れたところから久我が見つめていた...。
◆
翌日。探偵事務所に出勤したみどりが、電話で家の鍵交換を依頼している。最短でも明後日になるらしく、仕方なく電話を切ると、ちょうど敦子がやって来た。
応接スペースに移動した2人。みどりが隠し撮りした押本の写真を渡すと、恐怖がフラッシュバックする敦子。
「押本は野添さんの居場所を探っています。漫画喫茶のパソコンで野添さんの名前を検索したり、犯行の方法を調べたりしていました」
「......」
「警察に相談してください。定期的に自宅や職場をパトロールしてくれるはずです」
「それで100%、押本の復讐から逃れられるんでしょうか?」
「!」
「どうして警察は、心の傷で動いてくれないんでしょうね」
みどりに調査を依頼する前、警察に行った敦子。そこでは事件として取り扱ってもらえず、警察官から「もしその男が現れたらすぐ駆けつけますし、事件から7年も経っています。あなたが不安になるようなことは起きませんよ」となだめられたのだった。
「桑村さんに言っても仕方ないことですね」
「すみません...。探偵ができるのはここまでなんです」
敦子に調査報告書を手渡すみどり。すると敦子はみどりに「調査代金です」と封筒を渡す。
「ここから先は自分で対処しますので、心配しないでください。私、最近、自宅で筋トレ
してて、腕っぷし強くなってますから」
無理に明るく話す敦子。みどりの顔に不安が滲む。
◆
夜になり、帰宅したみどり。警戒しながら部屋に入るも誰もおらず、胸を撫で下ろす。しかし...
テーブルの上には、見覚えのないサラダと封筒が置かれていた。恐る恐る封筒を開けてみると、「みどりへ ダイエット頑張ってね 久我」という手書きのメモと、昔のツーショット写真が入っていた。みどりはそれをぐしゃぐしゃに丸めると、サラダを手でなぎ払う。
(あの男たちは手段を選ばず、私たちの心を踏みにじってくる。ならば私たちだって、手段を選ばず、立ち向かうしかない...!)