増田貴久、田中みな実ら”クセ強6人”が異種格闘技のように罵り合う!?「吉祥寺ルーザーズ」で楽しむキャスティングの妙

公開: 更新: テレ東プラス

今のところ、ルーザーズのバランスを取っているのは聡だ。教師だけにみんなの意見をまとめるのが上手く、調整役を務めている。

そんな聡を演じる増田貴久は、近年主演作が相次ぎ、俳優としての存在感を増している。2021年のドラマ「古見さんは、コミュ症です。」では高校生役を演じ、“制服のブレザー姿に違和感がない”と話題に。2年前の主演ドラマ「レンタルなんもしない人」では35歳の森山将太を演じ、SNSでは「本物のレンタルさんのよう!」との声があふれた。高校生から実年齢まで違和感がないとは…芝居の振り幅が広すぎる。

増田の俳優としての魅力のひとつは、ヒーロー型ではない等身大の男性を自然に演じられるフラットさ。今回の主人公もまさにピッタリと言えるが、どうやら聡も、過去のある出来事が原因でトラウマを抱えている様子。彼の感情がいつ爆発するのか…今後の展開と増田の芝居に期待がかかる。

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2021年は主演映画「ずっと独身でいるつもり?」が公開され、女優としての飛躍が目覚ましい田中みな実は、頭の回転が速い元編集者を、さすがのセリフ回しで演じている。クランクイン前、5人の顔写真をプリントアウトしたものを衣裳部屋に貼り付け、長ゼリフの特訓をしていたという彼女。他人のことを決めつけ、口撃してばかりなので“イタイ美人”に見える桜だが、今後同居人たちに心を開く日は訪れるのだろうか。

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HKT48を卒業したばかりの田島芽瑠は、マイルドヤンキーの役を振り切った演技で体現している。

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現役アイドルの増田、元アナウンサーの田中、元アイドルの田島が顔を合わせ、ベテラン俳優の國村、アーティスト兼バイプレーヤーの片桐、歌手兼バイプレーヤーの濱田と、キャストはそれぞれ活躍してきたフィールドが異なる個性派揃い。6人がリビングでセリフの掛け合いをするシーンはド迫力で、さながら異種格闘技のようだ。

さらに、脚本を俳優の池田鉄洋(脚本家名は池田テツヒロ)が、チーフ演出を映画「キサラギ」「脳内ポイズンベリー」などで知られる佐藤祐市が担当。この座組からどんな化学反応が生まれるのか楽しみだ。

舞台となるシェアハウスは、以前はオーナーが家族と住んでいたそう。1階には吹き抜けの開放的なリビングがあり、2階には個室がある。広いテラスも使えて快適そうだが、1階には黄色いドアにアボガドの絵が飾られた奇妙な“開かずの扉”があり、まだ姿を見せない謎の家主は、何やら秘密を抱えている様子。

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そこにはいったい何が隠されているのか…。扉が次第にアップになる映像は、秋元康がヒットさせたドラマ「あなたの番です」を彷彿とさせ、気になってしかたがない。

そして、このドラマのもうひとつの主役は、吉祥寺という街。多くの人でにぎわう駅前や、井の頭恩賜公園へと続く坂道、ハモニカ横丁や焼き鳥の「いせや」など、おしゃれと庶民のテイストが混じり合う吉祥寺ならではの風景が映し出される。
これまでこの街を舞台にしたドラマはいくつもあったが、令和になって街が大きく変わりつつある今、このドラマが“新たな吉祥寺の顔”を見せてくれるのかもしれない。

(文/小田慶子)

【第1話あらすじ】
吉祥寺のとあるシェアハウスに引っ越して来たワケありの6人。高校教師の安彦聡(増田貴久)や元女性誌編集長の大庭桜(田中みな実)など、性別も年齢も職業もバラバラだ。オーナー代理(皆川猿時)曰く、倍率17倍から選ばれた“負け組=ルーザー”の集まりとのこと。また鍵が掛かった部屋に絶対入らないことがここに住むルールだと…。6人はなぜ負け組に? 開かずの部屋に一体何が? ルーザーだらけの奇妙な共同生活が今始まる!

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