どんな性癖も肯定します!いろんな恋愛の形に多くの人が寛容になれば生きやすくなる:来世ではちゃんとします2

公開: 更新: テレ東プラス

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ドラマParavi「来世ではちゃんとします2」(毎週水曜深夜0時40分放送/テレビ東京ほか)の知られざる裏側をうかがう、三木康一郎監督×祖父江里奈プロデューサー(テレビ東京)対談。前編に続き、後編では様々な性と恋愛の描き方についてのトーク!

恋愛の悩みって案外変わらない

raisechan_20210825_02.jpg「来世ではちゃんとします2」第3話より

――イマドキ男女の恋と性を描くドラマですが、"令和"の若者の恋愛事情はどのようにリサーチされているんですか?

三木監督「特に何かを調べるということではなく、自分たちがこれまで経験してきたことを反映させているというか......」

祖父江P「意外だなと思ったのは、恋愛の悩みって案外変わらないんですよ」

三木監督「もちろん僕らの時代に比べたら出会い方や気持ちの伝え方など変わっていますが、それはソフトやツールが変わっただけで根本は変わらないんですよね。かつては"3回目のデートでキスをして"みたいなことが主流ではあったけど、当時から違う形もたくさんあった。今の若い子はいろんな情報を得ているので、色んな形を知っている。その中で自分の正解を出していく。桃ちゃん(内田理央)たちもそんなところがあって、そこが視聴者に受け入れられているんだと思います」

raisechan_20210825_03.jpg「来世ではちゃんとします2」第2話より

――ラブシーンの演出では、三木監督ご自身が見本を示して俳優さんに説明されるそうですが、ご自身の経験や普段の姿が出てしまうことなどありますか?

三木監督「あくまでも"演出"です(笑)」

祖父江P「でも、よくこんなひどい演出を思いつくなと感じることがあります(笑)。性欲オバケのセフレCくん(野村尚平)とのエッチが終わってすぐにティッシュを投げられる桃ちゃんを見ていると、ひどい男だなって。あれは監督のアイデアですよね」

三木監督「それは僕がやっているとかでなく、そういう人もいるだろうなっていう想像だから(笑)。ティッシュを投げられると冷たくされていると映るんじゃないか、という論理的な考え方です」

祖父江P「リアルですよね」

三木監督「逆に、原作のたくさんあるエピソード中から(祖父江Pが)ピックアップしたものを見ると、"ろくな恋愛をしてこなかったのか?"なんて思ったりしてますよ(笑)」

祖父江P「はははは(笑)」

様々な性を、あえてライトに描く

raisechan_20210825_04.jpg「来世ではちゃんとします2」第3話より

――太田莉菜さん演じる梅ちゃんは恋愛に興味がない"アセクシャル"ですが、そういう新たな形を描いているのも面白いですね。

祖父江P「新しいものということではなく、これまでは"アセクシャル"という言葉で認知されていなかっただけなんですよね。『来世ちゃん』のテーマは"性の多様性"なので、今回は"アセクシャル"という言葉とともにちゃんと描いていこうと思っています。性といっても、ジェンダー、セクシュアリティ、性癖などいろいろありますが、それぞれを丁寧にきちんとピックアップしていきたいです」

三木監督「こうしたところは誰もが持っていることで。だから多くの人にハマったのだと思います。とはいっても昔からこういうことを描いている作品はあるんですよ。ただ、これだけライトにやっているものはなかった(笑)。こんな風に描けるのは、性の市民権が上がったのかな」

祖父江P「タブー視されていることを描くときって真面目になったり重たくなりますからね」

三木監督「それをあえて軽く描くという。撮っていて思うのは、みんなの生き方、どれもアリだなと、ちょっと自分が寛容になっていく。もっといろんな恋愛の形に多くの人が寛容になっていけば、みんな生きやすくなる気もします。性に奔放なのは別に悪いことではない。だって楽しいですから」

祖父江P「どんな性癖も肯定します。まぁ別に推奨もしないですけど(笑)」

三木監督「ただ恋愛は相手がいるものなので、相手を傷つけないように楽しむのがいいと思います」

raisechan_20210825_05.jpg「来世ではちゃんとします2」第3話より

――シーズン2では、新メンバーも登場しますし、また新たな形も描かれそうですね。

祖父江P「原作にもいる白木史敏(SWAY)や楠あやか(工藤遥)ら新キャラが登場し、桃ちゃんたちスタジオデルタのメンバーに絡んでいきます。新たにこじらせている人にも注目してください。

まだまだドラマで描きたいことがたくさんあるんです。例えば、原作にも頻繁に登場する見た目問題。実は、桃ちゃんは昔太っていたし、アイプチで二重にするなど努力があって今の状態ですが、梅ちゃんはハトムギ化粧水だけでツヤツヤで。桃ちゃんが『美の質はDNAで決まるんだよね』と言うエピソードとか。終わらないドラマなので、いつかやりたいです」

三木監督「深く考えるのではなく、気軽に見てもらえれば。今回も悩みまくる5人の姿を楽しんでください」

8月25日(水)放送のドラマParavi「来世ではちゃんとします2」第3話のあらすじは...。

第3話
趣味の漫画でデビューし、必死に本業と両立している檜山(飛永翼)。頑張る理由はただ一つ...恋するソープ嬢・心(中川知香)に会いに行くためだ。心に温泉旅行を提案した檜山だが、引き換えは、なんと超高額のベッド!?
一方、処女好きセカンド童貞の林(後藤剛範)は、隣に住む梢(浦まゆ)のことが気になっていた。しかし最近見かけない...そんなある日、帰宅した林の前に、倒れている梢の姿が!看病する林だったが、お礼は体で返すと言われ!?

【プロフィール】
三木康一郎(みき・こういちろう)
映画監督・演出家。1970年12月7日生まれ。富山県出身。バラエティ番組のディレクターとして数々の番組を担当。1998年以降はドラマも演出し、「トリハダ 劇場版」(2012年)で映画監督デビュー。映画「劇場版ポルノグラファー〜プレイバック〜」(2021年 ※ドラマ版も監督)、ドラマ「ラブラブエイリアン」(フジテレビ系)、「東京ラブストーリー」(フジテレビオンデマンド、Amazonプライム・ビデオ)などを手掛ける。

祖父江里奈(そぶえ・りな)
ドラマプロデューサー。2008年、テレビ東京入社。「おしゃべりオジサンと怒れる女」「モヤモヤさまぁ~ず2」などバラエティを担当した後、ドラマ制作へ。「生きるとか死ぬとか父親とか」「声優探偵」「だから私はメイクする」「共演NG」「38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた結果日記」などを手掛ける。2020年7月「テレ東無観客フェス2020」で上演を配信した演劇「女のみち特別編~アンダーコロナの女たち」も話題に。