隻眼の戦国武将なのに、ナゼ両目が?
東北の戦国武将・伊達政宗。伊達家の菩提寺(※先祖代々の墓や位牌をおき、菩提を弔う寺のこと。TBS Topics編集部調べ)である瑞巌寺本堂には、その等身大の木像が残っています。
“独眼竜”という呼び名でも知られている通り、“隻眼”というイメージを伊達政宗に抱く人は多いと思いますが、木像にはなぜか両目が。

実はこれ、伊達政宗本人の遺言によるもの。亡くなる際に「親からもらった身体に“欠け”があるというのは大変親不孝なことであるので、自分が亡くなった後に肖像画を描いたり木像を作ったりする場合は、必ず両目を入れるように」と伝えたためだそうです。

ちなみに、木像の身長は政宗と同じで159cmほど。現代だと小柄な印象を受けますが、当時の時代では標準的な身長だったといいます。
政宗がこだわり抜いた世界
この木像がある「瑞巌寺本堂」は、宮城県の松島にあります。腕利きの職人を全国から呼び寄せ、政宗が建立しました。一見すると、派手さはなく、落ち着きのある印象を受けますが…

本堂の中には、豪華絢爛な世界が広がっています。これは、政宗が青年時代を京都や大阪などで過ごした際、当時最先端だった桃山文化から影響を受けたことによるもの。
“若かりし頃に見た文化を東北の地にも花開かせたい”という思いで、瑞巌寺を作ったといいます。

部屋全体が金色に輝き、美しく清らかな世界が描かれている「室中孔雀の間」。伊達政宗のこだわりが、見る者にも伝わってきます。
スポット情報
瑞巌寺本堂
宮城県宮城郡松島町松島町内91
※新型コロナウイルスの影響など、参拝状況については事前にご確認ください
※また、緊急事態宣言中のため不要不急の外出はお控えください
じょんのび日本遺産
日曜あさ6:00~