現在、世界では9人に1人が飢餓に苦しんでいる(FAO 世界の食料安全保障と栄養の現状2019年報告)といいます。そんな食糧問題を“雑草”で解決できないかと考える、「合同会社つむぎて」の前田さんの活動に注目しました。
雑草を使った料理を
前田さんが一番力を入れているのが、雑草を食べ物にすること。自身が開催するイベントの“雑草の摘み取り体験”においては、お昼ごはんに雑草を材料にしたお弁当を振る舞っています。

誰が食べても美味しい料理にして、その魅力を広めていきたいと前田さんは考えています。
食べる上での問題は、“えぐみ”や“苦み”。それを解決するため、料理人の方と協力して作りだしたのが「雑草と猪肉の冷しゃぶサラダ」です。

甘味のある脂を持つ猪の肉と、雑草の苦み・酸味が合わさり、口の中でいいバランスに。また、クルミが使われた味噌だれ風ドレッシングによって、えぐみも解消しています。

料理には複数の雑草を使っていますが、イベントの参加者に食べてもらったところ、「全然臭みがない、おいしい」と好評でした。
雑草には無限の可能性が
前田さんは他にも、農地を借りて色々な雑草の栽培を行っています。それらの活用法は、発汗を促す韓国の民間療法「よもぎ蒸し」の材料にしたり、環境に優しいエネルギーづくりを目指して「バイオエタノール」の原料にしたりしています。

過去の体験から雑草に無限の可能性を感じ、学生時代は京都大学の大学院で「雑草学」を専攻していたそう。前田さんは今日も、雑草の新たな可能性を追求しています。

※有毒な雑草もあるので、むやみに食べるのは控えてください。
12/20放送の「BACKSTAGE」
BACKSTAGE
CBCテレビ:日曜よる11:30~