【薬トリビア】薬の説明書やラベルの印刷には“超細かいルール”があるらしい

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超細かい印刷ルールって?

医薬品のパッケージやラベル・説明書に関する印刷には、色や文字の大きさなど非常に細かいルールが「薬機法」によって定められています

例えば、パッケージに表示される「第2類医薬品」などの“分類表示”の文字は、大きさが8ポイント以上、色は必ず黒もしくは白でなければなりません。

分類表示の文字ルール分類表示の文字ルール

使用説明書場合、通常の文字の大きさは6ポイント以上、赤枠内の“禁忌”に関する内容は8ポイント以上というルールがあります。

禁忌に関する内容は8ポイント以上禁忌に関する内容は8ポイント以上

また、サプリメントの場合は回数や量を明確に表記することはNG。必ず「目安」と入れるように決められています。

サプリメントの場合は「目安」とするサプリメントの場合は「目安」とする

パッケージだけでなく、説明書にも文字の大きさなどの細かい表記ルールが。すべての決まりごとを踏まえて印刷を行う必要があり、慎重な作業が求められます。

超細かいルールをすべて把握する業界No.1会社とは

医薬品に関わる印刷で、国内シェア約40%を誇る業界No.1の会社は、富山県富山市にある「朝日印刷」。

薬の印刷は数字1つの印刷ミスが命に関わることもあり、ミスは絶対に許されません。そのため朝日印刷では、印刷ミスのチェック機能がついている10億円のオリジナル印刷機を使用しています。

富山県富山市にある「朝日印刷」富山県富山市にある「朝日印刷」

医薬品の印刷はルールが非常に細かいため、大企業は本格的に参入してきません。一方朝日印刷は、薬の産業が盛んな富山県で明治時代から薬の印刷に携わってきました。そのため、細かな決まりごともすべて把握しているという強みがあり、2019年には405億円の売上げとなっています。

また、朝日印刷では、印刷だけでなく薬を入れる箱やパッケージも製作。これまでに、飲み忘れ防止のためコップのふちにかけられるものや、子どもが誤飲しないように箱をたたむと薬を出せるパッケージを開発しています。

飲み忘れ防止のパッケージ飲み忘れ防止のパッケージ

中には、忙しい医療現場の人が使いやすいよう「フタを開けると同時に薬のビンが押し上げられる」という仕組みの箱も。便利さと安全性にこだわり、薬の箱ならではの工夫を凝らしたパッケージを5万種類も作っています。


11/29(日) の『がっちりマンデー!!

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