日本で売っているキウイは、ほぼ「ゼスプリ」!?
「ゼスプリ」は、キウイを売るためだけに作られたニュージーランドの会社。ニュージーランドのキウイ農家から仕入れたキウイを、世界50ヵ国以上に輸出・販売しています。
なかでも日本での売上げはトップクラスで、国内シェアは約75%。売れている背景には、ゼスプリならではの戦略がありました。
キウイだけでもガッチリ儲かる戦略とは?
戦略① ピンクのキウイも!?品種改良がスゴイ
ゼスプリでは新品種の開発にお金をかけており、品種開発のためだけに年間約20億円の予算をあてています。
こうした努力により誕生したのが、新品種の黄色いキウイ「サンゴールド」。

糖度はグリーンキウイよりも甘く、そのうえ収穫量も30%アップと、農家にとって“金の成るキウイ”となっています。
さらに、2021年にはベリー風味の新品種「ゼスプリレッド」を発売予定。

ゼスプリでは「毎年1万株ほど様々な種を組み合わせ、10年ほどの時間をかけて、色も味も商品化できる1種類を見つけ出す」という自然な方法で、品種開発をしています。
戦略② 「シール」に儲けの秘密アリ
ゼスプリのキウイは輸出専用で、ニュージーランド国内では売っていません。輸出するゼスプリのキウイには、必ずシールを貼るのがルールになっています。

これは、品質の高いキウイを農家から買い取り、シールを貼って輸出することで、「ゼスプリ=高品質のキウイ」というブランド力をつけるため。海外でよく売れるようにする作戦です。
日本ではこの「ブランド力作戦」が当たって、売上げが伸びました。
そもそも何故「キウイだけ」?
ゼスプリの出資者は、ほぼ全員がニュージーランドのキウイ栽培農家。そのため、加工品などは売らず、キウイだけを売って勝負しています。
「キウイだけ」ならではの悩みも
ニュージーランド産のキウイが収穫できるのは、4月から12月という限られた期間。1月から3月は販売ができません。

そこでゼスプリは、ニュージーランドとは季節が真逆の日本の気候を利用して、1月~3月は日本の農家にキウイを作ってもらうよう2000年頃から契約を開始。
現在、西日本を中心に約300の日本の農家と契約し、5年後には1年を通してゼスプリのキウイが味わえる体制を作ることを目指しています。
ゼスプリは、「筋トレなどの辛いエクササイズを無理してやらなくても、キウイを食べれば美味しさと健康を同時に満たすことができるよ」というメッセージを込めたCMの効果もあり、売上げは年間約3,000億円(※2020年9月放送時)。3年以内に年間4,500億円の売上げを目指しています。
10/25(日) の『がっちりマンデー!!』
がっちりマンデー!!
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