女性だけの漁師チーム
厳しさから、長く“男性の仕事”といわれてきた漁師の世界。しかし、三重県にある熊野市の甫母漁港(網代港)には、女性の漁師チームが存在します。メンバーは、田中さん・西地さん・松村さんの3人です。

『BACKSTAGE』では、女性漁師たちのお仕事に密着しました。
男性とは少し違う、女性漁師のお仕事
① 漁
彼女たちが主に手掛けているのが、“定置網”を使った漁。定置網とは、沖に網を仕掛けて入る魚を獲る漁法です。

その中でも、女性3人で扱えるよう、一般的なものの5分の1サイズの“超小型定置網”で漁を行っています。小型とはいえ、長さは50m以上。網の手入れや手作業での設置は、楽な仕事ではありません。

② 加工も行う
一般的な漁師は、獲れた魚をそのまま市場に持っていき、売り上げにしています。しかし、女性漁師チームが使う超小型定置網で獲れるのは、殆どが小さな魚。市場で売れるほどまとまった量でもありません。
そこで、獲った小さい魚は、自分たちで加工してから出荷をしています。

定置網にはどんな魚が入るか分からないため、毎回考えて加工をしているそう。捨てられてしまうような魚でも、すべて食べられるようにしているとのこと。
加工した魚は、都内にある居酒屋に定期的に届けています。その時々に獲れた魚がメニューに並ぶといいます。

また、流通も自分たちで行っており、三重から東京へ7時間以上かけて車で魚の配送をしています。
愛する港町で、漁師として働く
地元の産業を守る、女性だけの漁師チーム。彼女たちに漁を教える、地元の漁師さんは「(漁師を)やってくれるのは大歓迎。教えがいがある」と話します。少子高齢化もあって、昔と比べて今や漁師は10分の1程度になってしまっているそうです。
女性漁師チームのリーダー・田中さんは、「漁業や水産に関わる女性を増やしたい。そこから子どもとかも増えて、地域活性化にもなると思う」と語ります。

愛する港町を守っていくため、これからも彼女たちの挑戦は続きます。
10/11放送の「BACKSTAGE」
CBCテレビ:BACKSTAGE(バックステージ)
日曜よる11:30~