“ジャパンブルー”といわれる色
世界最古の染色とされる「藍」は、東京オリンピックのエンブレムにも使われている色。“ジャパンブルー”といわれ、いま世界から注目されています。

そんな藍を着色する方法に、日本の文化の一つである“藍染め”があります。
江戸時代と同じ技法で藍染めを行う「藍染工房 壺草苑(こそうえん)」では、藍の葉を発酵・乾燥させた染料すくも(蒅)から、染めるための液体を作り出しています。

できあがった液体の色は茶色のようにも見えますが、その中に布を浸してから空気に触れさせると…

なんと、みるみるうちに藍へと色を変えていきます。
実は、藍は空気に触れることで初めて色が定着する珍しい染料。何度も液体に浸したり、空気に触れさせたりすることで、濃い色を出していきます。藍染めでは、染める回数によって色の濃淡や模様なども表現します。

東京オリンピックと「藍」の関係
東京の八王子を中心とした多摩地域は、古くから養蚕が盛んだったため“織物の町”として栄えました。質の良い素材を元に、加工技術も発展してきたそうです。
「藍染工房 壺草苑」の村田工房長は、「江戸時代、この辺(お店がある多摩の地域)の町民・農民を含めた全ての人が藍染めの着物を着ていた。その点からも、東京オリンピックにも採用されたのでは」といいます。
“藍染め”にこんなヒストリーがあったとは驚きですね。この機会に、エンブレムの色も改めてチェックしてみてはいかがでしょう?
お店情報
藍染工房 壺草苑
青梅市長淵8丁目200
じょんのび日本遺産
日曜あさ6:00~