「子ども連れのファミリー層」から「大人の女性」へとターゲットを変更したサンリオピューロランド。テーマパークの“儲かり柱”のひとつであるオリジナルグッズも、大人の女性向けに方向転換しました。
大人の女性の心をとらえるポイント3つ
新たに開発されたピューロランドのグッズは、狙い通り大人の女性から大人気。その秘密は、ターゲットのニーズや特徴に合わせた3つのポイントがありました。
ポイント① 普段使いができる
「せっかく買うなら、普段から使えるものが良い」というのが、大人の女性の心理。

そこで、写真立てなどの「THEお土産」なグッズではなく、ミラーやポーチなどの普段使いできるグッズを揃えました。
ポイント② 推しキャラだけのグッズ
かつては、たくさんのキャラが集合したデザインが多くありました。

しかし、大人の女性は「キティちゃん」や「マイメロディ」など、お気に入りの「推しキャラ」がいることが特徴です。そこで、従来のキャラが大集合したグッズではなく、1つのキャラだけを使った商品を開発。

「キキ&ララ」のようなペアのキャラでさえ、マスコットなどはキキとララを別々に販売しています。
ポイント③ 推しキャラ別のニーズを分析
各キャラを推す女性には、それぞれ共通した特徴があります。そこで、グッズも各キャラのファンの特徴やニーズにあわせて展開。

例えば「マイメロディ」のファンはピンクやフリフリ系の洋服が好きな人が多いので、グッズもその雰囲気に合った、ピンク主体の可愛らしいものばかりを揃えています。
さらに「マイメロディ」ファンには巻き髪のおしゃれ女子が多いことから、ヘアアイロンケースを新たに発売。

ほかにも、小悪魔キャラの「クロミ」ファンにはクール系の女性が多いので、グッズも黒・紫色が主体。荷物が多いのが特徴なので、収納力のあるトートバッグを販売しています。
このように、推しキャラ別にファンの心をつかむグッズ展開をしています。
全グッズの「かわいい」を社長がチェック
ピューロランドでは、毎年約600アイテムのグッズを新開発。実際に販売となるには、社長の「かわいいチェック」の通過が必要。社長自ら、全てのグッズを細かく確認しています。

社長が最も厳しくチェックしているのは、キャラの「顔」。
ひと目見て「好き」「かわいい」と思えることが販売の条件のため、ちょっと目が離れている、耳が少し埋もれているなど、少しでも気になる要素がある場合には、作り直しになります。これまで、4回以上修正が行われたグッズもあるほどです。
大人気のサンリオピューロランドのグッズは、大人の女性のニーズや特徴を押さえた戦略により開発されていました。
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