肉フェスは夢の舞台
行列のできる人気店や、ネットでのランキング上位店など、日本中の肉の名店が一堂に会する肉の祭典「肉フェス」。そこに出店できるのは主催者側から選ばれた人気店のみで、肉を扱う人にとっては何よりのステータスでもあります。
そんな肉フェスにおいて初出店のチャンスを掴んだのは、過去にお客さんとして行った肉フェスで「こんな風に出店してみたい」と思い、それがきっかけで肉料理店を開業させた笠川さん。

25歳にして肉料理のお店を6店舗経営する笠川さんの夢、“肉フェス出店”の裏側に密着です。
本番までの道のり
準備① 肉の仕入れ
出品メニューを“ハラミを使った極上ステーキ丼”に決め、最初に行うのは“肉の仕入れ”です。
ハラミにもランクがあり、ひとつ上がるたびに柔らかさや旨味にも違いが出てきますが、そのぶん仕入れ値はおよそ倍になります。

しかし、肉フェスの商品価格は牛肉や馬肉は1400円と決まっているため、高い肉を使えばお店の利益が減ってしまいます。

理想と採算の間で悩んだ結果、品質の良い“国産ハラミ”を使うことを決めました。
準備② 肉フェスに合った一品へ
肉フェス主催者側と打ち合わせした際、「国産ハラミの極上ステーキ丼」の肉をブロック状にカットして出したいと伝えると、担当者からスライス状の方が良いと提案されました。

理由は、以前、ブロック状のステーキを販売したお店の成績が思わしくなかったからとのこと。
そこで両方の写真を撮って見比べた結果、直で見たときのインパクトを重視したブロック状の肉ではなく、画像で見たときにわかりやすいスライス状にした肉を選択しました。
準備③ 写真が売れ行きを左右
肉フェスに来るお客さんにとって、購入の決め手になるのがメニューの写真。
パンフレットか看板を見る以外に商品を選ぶ情報がないため、こだわったおしゃれな写真よりも、当日出すメニューと量や見た目が相違なく、一目でどんな料理なのかがわかることが重要です。

それを踏まえて、「国産ハラミの極上ステーキ丼」ではシンプルな写真を使うことに決定しました。
いざ、本番!
いよいよ本番当日。笠川さんのお店は、材料費や人件費を考えると、最低でも1日250杯売らなければ赤字になってしまう計算です。

お昼時には、中々お客さんが集まらず苦戦していましたが、夜になると会社帰りのお客さんで肉フェス会場が賑わい始め…

笠川さんのお店にも長蛇の列が!その後も行列は途絶えることなく初日が終了しました。
後半の巻き返しで、初日の売上げ数は約520杯を達成。目標の250杯を大きく上回る結果になりました。
肉好きたちが集まる肉フェス。お客さんにとっても、笠川さんにとっても、肉で笑顔になった“夢の舞台”でした。

知られざる舞台裏の物語
BACKSTAGE(バックステージ)
(CBCテレビ:日曜よる11時30分~)