1980年代後半に「自分で混ぜて作るお菓子」として子どもたちの間で大人気だった「ねるねるねるね」。一時は「体に悪そう」というイメージで売り上げは激減したものの、現在は見事にV字回復を遂げています。
商品の中身は変えずに「あること」をしただけというのですが、その秘策とは一体?
「ねるねるねるね」って?
1986年に発売された「ねるねるねるね」は、2種類の粉と水を順番に溶かしていくと、色が変わりふんわり膨らむクリーム状のお菓子です。

魔女が登場し「練ると色が変わる」という少し怪しげな雰囲気のCMで注目され、自分で作って食べるという面白さが子どもたちの支持を受け爆発的にヒット。
1個100円の商品にもかかわらず、発売初年度は約20億円を売り上げました。

しかし、消費者の健康意識の高まりとともに「体に悪そう…」と保護者から敬遠されるようになり、2000年代後半にはピーク時の半分以下まで売り上げは激減。
そこで、2011年にある秘策を施したところ見事にV字回復を遂げ、今でもお菓子コーナーに並ぶ人気商品になっています。

中身は一緒!劇的な秘策とは?
秘策① 保存料・合成着色料0を明記
CMの影響もあり、怪しげな粉は体に悪そう…というイメージが強かった「ねるねるねるね」ですが、実は、保存料・合成着色料は一切使用していません。
そこで、パッケージに「保存料・合成着色料0」と表記したところ、それまで敬遠していた保護者の反応が激変。

着色料は“野菜の天然色素”を使っていることをしっかりとアピールしました。
秘策② 仕組みを大公開
また、以前は商品イメージを崩さないように粉の色が変化する仕組みは隠されていましたが、現在はパッケージ裏面にわかりやすく大公開されています。

例えば、2種類の粉を水と一緒に混ぜていると色が変わるのは、「紫キャベツ+レモン汁=赤い色に変化」の作用を利用したもの。

また混ぜていると膨らみがでてくるのは、「重曹+レモン汁=炭酸の泡が出る」の作用を利用したもの。
このように、学校の理科で習う化学反応を子どもでもわかるように公開して、楽しく学びながら食べる「知育菓子®」として生まれ変わりました。
知育菓子®教室も開催
現在では、知育菓子®「ねるねるねるね」を使った教室も開催されています。
「アルギン酸+カルシウム=球体」の性質を生かし、イクラに見立てたお菓子を作ることができる「たのしいおすしやさん」や、色の三原色が学べるお菓子など、約22種類の知育菓子®があります。

怪しいイメージから一転し、楽しく学べる知育菓子®として大復活を遂げた「ねるねるねるね」。子どもだけでなく大人も一緒に楽しめそうですね。
お金のことが学べる!
坂上&指原のつぶれない店
(TBS系列:日曜よる7時~)