企業が社員のスケジュール管理・仕事の進捗確認などに使う「グループウェア」というシステムを扱う「サイボウズ株式会社」。
サイボウズでは、社員を複数の制度で甘やかすことにより離職率を下げ、しかも売上げを伸ばすことにも成功しているそうです。一体どんな制度なのでしょうか?
社員は誰でも副業OK!
サイボウズでは、社員なら誰でも副業をしてOK。日本の大手企業の約7割近くが副業を認めていないにもかかわらず、サイボウズでは会社の事前承認なしに副業を行うことができます。
実際、社員の中にはパソコン教室経営、ライターなどの副業で稼いでいる方も。さらに、サイボウズのオフィス内で副業を行っても問題ありません。

副業禁止の会社が大多数の中、なぜサイボウズでは副業に甘い方針をとっているのでしょう?
甘やかす理由は…
実は、IT業界は引き抜き・転職などで会社を辞める人がとにかく多い業界。以前のサイボウズも例外ではなく、一時期は離職率が28%にのぼったこともありました。

一方で、サイボウズが開発・販売・運用を行うグループウェアは、一度導入したら毎月料金が発生する「定額制」で提供されています。定額制のサービスを提供しながら顧客(各企業)との信頼関係を築くには、サイボウズ側の担当者がなるべく変わらないことが大切です。
そこで、できるだけ社員の離職を防ぐために2012年から開始されたのが「副業許可制度」。

「昇給を待つよりは副業で稼いだ方が早い」「(儲かるので)最高」と社内でも好評で、社員をサイボウズへ定着させるのに一役買っています。
サイボウズ独自制度がおもしろい
サイボウズでは「副業許可制度」のほかにも、社員の「甘やかし制度」を続々と設立。
出勤する日にちや時間は自由
仕事の目標を事前に申告すれば、出勤する日にちや時間は自由で良いという制度。曜日によって勤務時間を調整したり、自宅で仕事をしたり、個人に合った働き方をすることができます。
育児休暇は最長6年
一般的な企業は平均2年の育児休暇は、サイボウズではなんと6年!
出戻り制度
退職から6年以内であれば自由に復職できる「出戻り制度」。年齢などの条件はありますが、引き抜き・転職の多いIT業界では異例の制度です。

こうした「甘やかし制度」を取り入れた結果、サイボウズの離職率は28%から4%にまで減少。

離職率と反比例して売上げは飛躍的に伸び、2018年には「甘やかし制度」導入前の3倍近い113億円という数字を達成。
いまや顧客企業数も8万5,000社に及ぶほどになりました。
経済のことが学べる
がっちりマンデー!!
(TBS系列 日曜あさ7:30~)