スーパーやコンビニで「カニカマ」を見かけても、「エビカマ」って見たことがない気がしませんか?
そこで、世界で初めてカニカマを発売した株式会社スギヨを訪ねたところ、カニカマの誕生理由に関係があることが判明しました。
「カニカマ」はもともとクラゲ?!
遡ること昭和43年。
当時、スギヨでは輸入量が減少していたクラゲのそっくり商品を開発していました。

しかし中々うまくはいかず、商品化を断念。それでも、せっかく作った人工クラゲを活かす方法はないかと試行錯誤を繰り返していました。
そんな最中、試しに人工クラゲを細く刻んで食べてみたところ、食感がカニ肉に似ていることを発見。

たまたま刻んだ人工クラゲの太さが、細かな繊維の集合体であるカニ繊維の太さに似ていたことと、束にして食べたことによりカニ足の身のような食感が生まれたのではないかと考えられています。
これをきっかけに、スギヨは本格的に人工カニ肉(カニカマ)の開発へシフトすることにしました。
高級品のカニに代わって値段の安いカニカマは大ヒット
開発では、食感・味・見た目をいかに本物のカニ肉に近づけるかがポイントでした。
スギヨはこれを、食感は「人工クラゲ」で、味は「スケトウダラのすり身+本物のカニ肉を食べ終えた殻から出たエキス」で、見た目は「食紅」を使って見事に再現。

昭和40年代はカニ1杯約6,000円の時代。スギヨでは完成したカニカマの商品名を「かにあし」と名付け、1パック200円で販売しました。
すると年々売上げを伸ばし、やがてカニカマは国民食に。インスタントラーメン・レトルトカレーと並んで、戦後の食品3大発明の一つと言われるようになります。

幻のエビカマ
カニカマの開発に成功したスギヨ、実は「エビカマ」も販売していました。

当時はエビも高級品であったため開発・販売をしたのですが、海外から安いエビが輸入されるようになり、代用品としてのエビカマの需要がなくなったのだそう。数年で販売を中止したとのこと。
今では幻のエビカマ、スーパーにエビカマが並んでいない理由がわかりました。
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この差って何ですか?
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