地元のスーパーと提携し、買い物が困難な人たちの家を軽トラックで回る移動スーパー「とくし丸」。2019年5月現在、全国で約400台の車が活躍中です。
その「とくし丸」で、全国No.1を売り上げている販売員が高知県の谷平さん。その販売テクニックには、 “買い物の楽しさを届けたい”という思いがあふれていました。
お客さんに寄り添った仕入れ術
移動販売を行うのは、400種類1,200点もの商品。軽トラに積み込む商品は、全て谷平さんがスーパーの売り場からひとつずつ選びます。
ここに、谷平さんならではのテクニックがありました、
利用者は高齢者が中心のため、買いやすい小さめのサイズを選択。また、果物など食べごろのある商品は、食べる日の違いも考慮して食べごろの異なる商品を揃えるといった、細かい気遣いも。


これで、お客さんは店まで出向くことができなくても、自分のニーズにあった商品を選ぶことができます。
お客さんの好みの商品を把握しピンポイントで仕入れることも、谷平さんが行っていることのひとつ。
移動スーパーのトラックに載せられる量は限られていますが、お客さんが欲しいものを仕入れておくことで、買い物に満足してもらえるよう心がけています。

陳列にも心配りが!
こうして仕入れた商品は、欲しい商品が目につきやすくなるよう、次に向かう場所のお客さんに合わせて陳列を変えます。

これは、“自分のところに最初に来てくれた”と感じてもらいたいという思いもあるといいます。
お客さんに徹底的に寄り添い、細かいニーズに確実に対応していくことが、お客さんの喜びと売り上げにつながっていました。
販売を超えた人とのつながりを目指して
お子さんが成長し、独立したことをきっかけに「とくし丸」への転職を選んだ谷平さん。その理由は、“人とのつながり”を求めたためです。

谷平さんは「ただの販売員にはなりたくない」と語ります。ただ商品を持って販売するよりも、関わりを持つお客さんに、もっとたくさんのことをしてあげたいと考えているからです。
現在、高齢者介護施設にも「とくし丸」を走らせており、買い物が難しくなった施設の入所者に、“買い物が楽しかった”と言ってもらえることが一番の原動力だといいます。

移動スーパーを一生の仕事だと考える谷平さん。これからも“買い物の楽しさ”を届け続けます。
知られざる舞台裏の物語
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(CBCテレビ:日曜よる11時30分~)
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