TBSで現在放送中の日曜劇場『下剋上球児』。高校野球をとおして、さまざまな愛を描く、ドリームヒューマンエンターテインメントだ。鈴木亮平、黒木華、小日向文世、井川遥、生瀬勝久、小泉孝太郎、松平健ら豪華俳優陣が出演するのも見どころの1つ。
今回は孫の犬塚翔(中沢元紀)を溺愛する地元の大地主・犬塚樹生を演じる小日向文世が登場! 自身の役どころや野球のエピソードなどを聞いた。
鈴木さんは“兄貴”で華ちゃんは“無邪気”

――オファーを受けた時の心境をお聞かせください。
新井順子プロデューサーと塚原あゆ子監督のタッグは、素敵な作品が多いので、そのお二人の作品に参加できることは非常に嬉しいです。
台本も、高校球児たちが夢の舞台に立つというストーリーと、そこに関わる先生や親たちのドラマが見事に描かれていました。球児たちと大人たちとの賑やかなやり取りが、とても面白いと感じました。

――役どころをお聞かせください。
僕が演じるのは、地元に父親の銅像が立つぐらいの大地主・犬塚家の人間。でも、有名なのは父親で、僕はその財産を好き勝手に食い潰しています。孫のためにグラウンドを作ったり、野球部の備品を買ったり。おまけに自分で対戦チームを呼んできてしまうし、平気で職員室にも乗り込んでしまう。とてもエネルギッシュなおじいちゃんで、子どもがそのまま大きくなった人ですね(笑)。
若い頃に成し遂げられなかった“バンドで成功する”夢を孫に重ね合わせて、つい押しつけてしまう……そういう部分が見え隠れする面白いキャラクターです。“かわいいおじいちゃん”と感じていただけたら嬉しいですね。

――撮影現場で印象に残っているエピソードはありますか?
犬塚がグラウンドを作るシーンの撮影は8月の本当に暑い日でした。物語は4月の設定だったので、僕はアロハシャツの上にカーディガンという衣装で。熱中症にならないように、十分に水を補給して扇風機も回しながらの撮影となりました。それでも、現場はいつも雰囲気が良く、塚原さんも新井さんも、皆さん楽しそうにしているので、僕も安心して演じることができています。

――共演者の方々の印象はいかがですか?
鈴木さんはまさに“兄貴”という存在。知的ですし、頼りがいがあります。いつも穏やかで、役のことを一生懸命考えていて、とてもカッコイイと思います。華ちゃん(黒木)は何度も共演させてもらっていますが、現場でふざけて写真を撮るんですよ。そうした無邪気なところが彼女の魅力的です。井川遥さんとの同じシーンが未だないのが残念です。
また、球児役の子たちは、実際の迫力を再現しなくてはならないので、本当に大変だと思いました。同じシーンをカメラに合わせていろいろな角度から撮らなくてはならないので。でも、今回選ばれた彼らは野球経験者ばかり。見応えのあるシーンになったのではないでしょうか。

――野球に関するエピソードがあれば教えてください。
以前、僕が出演した舞台を、当時巨人軍の選手だった松井秀喜さんが観に来られたことがあり、終演後、色紙にサインをいただきました。
実は僕、松井さんの大きい耳たぶがずっと気になっていまして、その時に思い切って、“触らせてほしい”とお願いしたんです。そうしたら本当に触らせてくれたんですよ、しかも両方(笑)。

――ドラマの見どころを教えていただけますでしょうか。
「本当に彼らが甲子園を目指すの?」というような“連中”が集まっている高校のお話です。そんな彼らが高校3年間のうちに、鈴木さん演じる南雲先生や華ちゃん演じる山住先生に感化されて、どんどん強くなっていくというのが見どころではないでしょうか。
そこに付随して、それぞれの選手たちのドラマがあり、南雲先生の家族の話もあり、そして越山高校のエースピッチャーである孫を応援するおじいちゃんがいたり…いろいろなドラマが集まって、1つの物語が進んでいくところが面白いです。

――視聴者へのメッセージをお願いします。
どうしようもない高校生たちが集まった野球部が、南雲先生とともにどんどん活躍していきます。僕が演じる元気なおじいちゃんも登場します。とても元気をもらえる作品になっていますので、ぜひ楽しんでご覧ください。
孫を溺愛し、登場人物をかき回す犬塚樹生。小日向の好演とともに、とても人間味のあるそのキャラクターにもぜひ注目したい。
■番組概要
[タイトル]
日曜劇場『下剋上球児』
[放送日時]
毎週日曜よる9:00~9:54