ガンプラも支柱も背景も…“暗黒”にする絵の具
「ターナー色彩」は、全国の中学校の7割以上で美術の授業の教材として使われているというアクリル絵の具「アクリルガッシュ」などを制作する絵の具メーカー。
アクリルガッシュは色伸びが良く、接着力が高いことから、紙だけではなく金属・木・石などにも塗ることができる絵の具。2020年には「暗黒ブラック」という、常識を覆すようなカラーも出ています。

このアクリルガッシュのカラーは、絵の具としては世界一の黒さだといいます。たとえばガンダムのプラモデルに塗ると、あまりの黒さにシルエットしか分からなくなるほど。顔やボディの細部を確認することができません。
さらに、暗黒ブラックで、飛行機のオモチャの支柱と背景を塗装すれば…

まるで宙に浮いているように見えるほどの黒さです。
こちらのカラーは元々期間限定の12色セットの1色として販売していましたが、お客さんから「バラ売りして!」という要望が殺到したため、レギュラー商品に抜擢。その後わずか2年で約1万本を売り上げ、大ヒット商品になったそうです。

ちなみに暗黒ブラックがこうした黒さである理由は、“光を反射しない顔料の組み合わせ”によるものとのことです。
ターナー色彩の開発した、ユニークな“黒”は他にも
「ターナー色彩」の研究室では、暗黒ブラックの他にも、さまざまな「黒」を開発しています。
その一つが、「アイアンペイント」。プラスチックなどに塗るだけで、黒い金属のような質感の色彩になります。

この点から、DIYやコスプレのアイテム作りに大ヒットしているそうです。
また、社寺仏閣用の塗料「古色燦然」にも注目が集まっています。

こちらは現在、世界遺産の法隆寺や平等院などをふくめ、130カ所以上のお寺や神社の塗装で使われているというから驚きです。
「黒」の絵の具で絶好調の「ターナー色彩」、今後もますますがっちり伸びていきそうな会社です。
TBSで毎週日曜日に放送されている『がっちりマンデー‼』では、このほかにもさまざまな企業や業界など経済に関する情報が紹介されています。
がっちりマンデー!!
日曜あさ7:30~