TBSでは、毎週金曜よる10時から、目黒蓮主演の金曜ドラマ『トリリオンゲーム』を放送中。“世界一のワガママ男”のハル(目黒蓮)と“気弱なパソコンオタク”のガク(佐野勇斗)という正反対の2人がゼロから起業し成り上がっていくノンストップ・エンターテインメントだ。
ついに最終回! 今回は今田美桜演じる黒龍キリカの衣裳を担当する、金順華氏にインタビュー。桐姫が着用するファッションに込めた思いを聞いた。

ビシッと決めたいときは、赤コーディネートに
桐姫の初登場シーンの色は赤ワンピース。監督が原作をリスペクトしているということもありますが、台本を読んで私自身もこのシーンの衣装の色は「赤」と決めていました。それ以外にも、“ここぞ”という場面の衣装には、赤をセレクトしています。
強さと色気、すべてを兼ね備えている赤はどうしたって目がいく色。しかも桐姫の衣装は身体のラインがきれいに見えるシルエットのものばかりです。桐姫の衣装は、自分に自信のない人はなかなか選ばないルックばかりかもしれません。
本作における桐姫は、絶対的女王。自分こそが人生の主人公だと思っているような女性です。それだけではありません。間違いなく、子どものころから帝王学を学び、ずっと一流のものに触れてきたことで、自然と品が備わっているはずです。
そんな桐姫にしか着こなすことができないようなルックを、今田さんには自信満々に着ていただいています。

ちなみに第2話で、ドラゴンバンクのCMに出演するアイドルグループ・てんぱ組(でんぱ組.inc)のライブに行くときも、ヘッドドレスを含めた全身赤でキメました。桐姫はアイドルが相手でも自分がいちばん目立っていないとダメ(笑)。「アイドルよりアイドル」をテーマにコーディネートしました。

オフィスルックは何でもあり!?
若いながらに桐姫は、自分の父親が経営するドラゴンバンクの役員を務めています。オフィスでの彼女のファッションは、キュートな水玉模様やビビッドピンクのジャケットスタイルなど自由で好き放題。ともすると、すごくお金持ちのお嬢さんが、好き勝手、自由にファッションを楽しんでいるように見えるかもしれません。でも、桐姫の育ちのよさや頭の回転の速さがあるから、凛として見えるんです。
仕事ができて軸がぶれない強さがあるからこそ、自由な外見が引き立つ。桐姫が持つギャップを楽しんでいただけたらと思いながらコーディネートしました。

“オフィシャル桐姫”はホワイトルックに
好きな服装ばかり着ているように見える桐姫にも、ちゃんとTPOは備わっています。その証拠に、第1話終盤の世界野トップレベルのハッカーが集まる大会「セキュリティチャンピオンシップ」や大切な商談、株主総会、8話での会見など、社外の人と多く会うビジネスシーンではホワイトを基調にしたコーディネートに。ただ白の純粋さだけでは、桐姫の一筋縄ではいかない感じを表現しきれません。シルバーのバッグやトゲ付きのパンプスなど、どこかに“毒”を持たせることで桐姫らしさを演出しています。ちなみに蜜園フラワーの買収をするための商談に、わざわざフラワーモチーフの服装を着ていくのは、桐姫なりの“毒”。子どもっぽさや皮肉を込めてルックを組みました(笑)。

第3話、ハルに誘われてホストクラブに行く場面の服装はとても迷いました。桐姫の衣装の中で、いちばん迷ったかもしれません。華やかなホストやお客さんたちばかりのホストクラブで、桐姫には絶対的な品格と女王感を持たせなくてはいけない。何度もフィッティングを重ねた結果、モノトーンで色はシンプルだけど、ボリュームのあるシルエットのドレスで桐姫ならではの存在感を出すことになりました。キーカラーである赤のクラッチバッグもコーディネート。ちなみにジュエリーブランドからの協力もあり、このルックの総額はかなりの高額に! 今回は1ルックで5000万を超えるものもありました。

金さん曰く、「桐姫の衣装を担当して改めて感じたのは、作品において衣装というのは大事なものだということ。今田さんからも、桐姫の衣装を着ると気持ちが乗ると言っていただき、毎回、楽しみにしていただいていました」
いよいよ最終回を迎える本作。最後の最後まで桐姫のルックから目を離さないで!
■番組概要
[タイトル]
金曜ドラマ『トリリオンゲーム』
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[放送日時]
毎週金曜よる10時~10時54分