TBSのリモートプロダクションの取り組み
TBSテレビ 未来技術設計部が長年取り組み続けている、リモートプロダクションの事例をご紹介します。リモートプロダクションとは、中継先とスタジオ(放送局など)をIPネットワークで繋ぎ、番組制作を行う手法です。スタジオからカメラ等の機材を遠隔制御することで、中継先に用意する機材や人員、高価なネットワーク費用を抑えることができ、制作コストを削減することができます。
※TBSとWOWOWが共同開発した映像配信アプリケーション「LMV(Live Multi Viewing)」を応用した事例
今回ご紹介するのは
『2023年6月 キリンチャレンジカップ2023 日本×ペルー Youtubeリモプロ配信』
リモートコントロールカメラで注目選手をマーク!
2023年6月20日に『キリンチャレンジカップ2023 日本×ペルー』がパナソニックスタジアム吹田で行われました。そこで「日本代表注目選手マークカメラ」というコンセプトで、地上波放送とは別に、特定の注目選手を追い続けるコンテンツをリモートプロダクションで作成し、YouTubeでライブ配信しました。
どんなリモートプロダクションだったのかを、簡単に説明します。

現地@パナソニックスタジアム吹田
- リモートカメラ映像と地上波用カメラ映像をLMVを利用してTech Design X*へ映像伝送
- YouTube配信
- リプレイ映像作成用のリプレイPCの設置
リモート@Tech Design X
- リモートカメラのコントロール
- スイッチング
- CG付与
- リプレイ映像のリモート作成
また、AWSでも同様の環境を構築して、YouTubeでのテスト配信を行い、本命配信と変わらない完成度を実現できました。高価な設備を用意しなくても、使いたい時だけクラウドで使う、という未来のクラウドプロダクションの形が見えた実験となりました。

※赤坂からリモートカメラのコントロール

※赤坂からリプレイ制作
本プロジェクトはJNN系列合同のプロジェクトで、MBS毎日放送様とUTYテレビ山梨様と合同で行いました。

※MBS様ご協力のもと設営

※未来技術設計部お手製のリモートカメラ

※吹田スタジアム現地のベース
TBS Tech Design Lab(TBSグループの有志R&D集団)の研究発表イベント 「Tech Design 2023」でも発表しましたので、こちらも合わせてご覧ください。
■詳細:
TBS INNOVATION LAND 記事にて