過去の「世界陸上」において、数々の快挙を成し遂げてきた日本代表。しかし、女子の金メダル獲得は1997年以来、途絶えているのが実情です。
そこで今回は、2023年8月19日に開催する世界陸上において、金メダルを目指す女子選手2人に注目します。
① ケニアでの武者修行を経た実力者、田中希実 選手
1500m・5000mの日本代表である田中希実(たなか のぞみ)選手は、東京五輪の女子1500mの決勝にて、日本人女子初の入賞を果たした実力者。

その経験から世界で勝つために必要なのは“駆け引き”と考えた田中選手は、2023年6月にランナー聖地と呼ばれるケニアのイテンへ。世界中からトップアスリートが集まる合宿地でもあるその場所で、武者修行を行っていました。
実は、中長距離のレースでは、駆け引きが勝敗を左右するほど重要だといいます。

特にアフリカ勢は急激なペースチェンジを繰り返すこともあって、それに対応できなければ世界で勝利するのは難しいそう。
田中選手は、自身が持つ課題のクリアに向けて、短距離走と中距離走を繰り返す過酷なメニューなどを一つ一つこなしていました。

世界陸上の目標については「世界のトップというのは常に意識している。最後までトップに残っている自分を見せたい」と語っており、ケニアでの修行でパワーアップした姿が楽しみな選手です。
② チェコに練習拠点を置いて約4年…北口榛花 選手
やり投の日本代表である北口榛花(きたぐち はるか)選手は、国際大会において8戦5勝・世界ランキング1位(※2023年8月5日時点)の選手。

練習では、チェコに拠点を置いて約4年になるといいます(※2023年8月放送時)。
金メダル獲得を目指して、トレーニングでは“やりを使わない”練習に注力。その真意をコーチのシェケラック氏は「やり投で最も大切なのは基礎体力。特に重要なのが助走。やり投は腕の振りだけではなく、60%が助走で決まる」と話します。

指導を通して、北口選手はさまざまな陸上競技や練習がやり投につながっていると理解し、下半身を徹底的に強化。
その結果、7月16日に陸上のワールドツアー・ダイヤモンドリーグへと出場した際には、67m4cmという今シーズン世界最高記録も打ち立てています。

世界陸上について、北口選手は「今年はメダルを獲りにいって、それを実現して帰ってくるのが一番の目標。決勝で狙って記録を出せるように準備をしたい」とコメント。
過去の金メダルの記録を塗り替えるような、北口選手ならではのビッグスローに注目が集まります。今回の世界陸上での活躍が楽しみですね。
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