『VIVANT』二階堂ふみインタビュー 柚木薫と自分がリンクする部分!?

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TBSでは毎週日曜よる9時から日曜劇場『VIVANT』を放送中。堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、二宮和也、松坂桃李、役所広司ら豪華俳優陣が集結した、限界突破のアドベンチャードラマだ。

今回は柚木薫を演じる二階堂ふみに、役作りや2か月以上にわたるモンゴルロケ時の撮影秘話などを聞いた。

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日曜劇場『VIVANT』二階堂ふみインタビュー日曜劇場『VIVANT』二階堂ふみインタビュー

――柚木薫は乃木憂助(堺雅人)と遭遇したことで命の危険にまでさらされ、巻き込まれっぷりが凄まじい…という印象ですが、演じていていかがですか?

大いに巻き込まれましたね(笑)。でも、薫自身、世界医療機構の医療従事者としてバルカ共和国の人をはじめ、さまざまな人たちとみずから積極的に関わっていく人間。自立心があったり、自分の活動に対する思いや、人との関わりに対してすごく熱い思いを秘めたキャラクターなので、物語が進むにつれてその思いもどんどん形を変えていったり、関係性も変わっていきます。薫の気持ちの変化は、演じさせていただいて勉強になることばかりだなと思っています。とはいえ、巻き込まれ具合がすごいので「私にかまわず置いていってくれ、どうか!」と思いながら演じていました(笑)。

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――薫は乃木や野崎守(阿部寛)とは違って、3年ほど現地で暮らしているという設定です。モンゴル語の流暢さに驚きましたが、特に意識した点はありますか。

モンゴル語は難しかったです。薫がモンゴル語に長けているのは、現地に住んでいた年数というよりは、どこに住んでいても自分のやりたいことに対して能動的で正直に生きるキャラクターだからなのかなと思います。コミュニケーションを取ろうとして自然と習得していたということかなと。
また、“女性だから”といった見え方にだけはならないようにしたいなと思いました。性別関係なく俳優部の1人として現場に臨みたいと考えていたので、もしかすると薫と自分の個人的な気持ちがリンクする部分があるかもしれません。性別も年齢も国籍も関係なく、自分の足で立っている人に見えるように演じることが、一番説得力が出ると思いましたし、そうあってほしいという願いもこめています。
ただ、薫は危うさも持ったキャラクターですよね。負傷している乃木さんの居場所をあっさり警察に教えてしまうとか、医師という立場では本来すべきでない選択を初っ端でしていたりと、内なるものが良くも悪くも熱血漢で人間くさいところがあるなと思います。

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――福澤克雄監督とのエピソードをお聞かせください。

監督とジャミーン(Nandin-Erdene Khongorzul)とのやり取りが心にすごく印象に残っています。彼女は芝居が初めてでこの作品がデビュー作になるのですが、監督もそれだけに彼女に対してすごく愛情深く指導されていました。
日本での撮影はスタジオが多かったこともあり、ジャミちゃんのちょっとした仕草を監督がうまく切り取られていた感覚がありました。
でも、2か月ぶりにジャミちゃんとモンゴルで撮影することになったときに、しばらく長いシーンを演じていなかったこともあり、ジャミちゃんと薫が一時的に別れるというシーンがすごく難しくて。体を動かしながらお芝居をつなげていくのはすごく難しいことなので、久しぶりということもあって、なかなかうまくいかなかったんです。
そこで監督がご自身でジャミちゃんを演じられたんです。それがめちゃくちゃお上手で。そのおかげでいい意味で緊張感が出たといいますか、監督に先にお手本を見せられちゃったら大変だ! と思いながら2人で演じました(笑)。全力でやってくださる方なんだなととても印象的でした。

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――モンゴルでハマったものがあるそうですね。阿部寛さんが二階堂さんからもらったものがあったと伺いました。

そうなんです(笑)。馬糞がすごくいい香りがすることに驚きました。遊牧民の方に教えていただいたのですが「馬糞の香りを嗅ぐと故郷を思い出す」と、モンゴルの歌や詩の一節にもあるぐらい生活に根付いた知恵なのだそうです。最初は私もビックリしましたが、本当にいい香りでした。
私たち日本人がイメージする牛糞や馬糞とは全然違って、広大な土地で伸び伸びと育って、豊富な牧草を食べているからなのか乾燥すると全然臭くないんです。3年物とか年代物が高値で取引されるくらい珍重されているそうです。堺さんが現場で馬糞のお香をくださって。すごく良かったので自分でも購入して持って帰ってきたほどです。

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――二階堂さんは動物好きなことでも知られていますが、ラクダはいかがでしたか?

とてもかわいかったです。でもかわいさ以上に結構ワイルドな面もあることを知りました。そういう発見がすごく面白かったですね。想像していた感じと全然違って、手足もたくましくて大きくて。友好的なんですけど、意外と荒々しいところもあるんです。表情がすごく豊かで、今ちょっと気に食わないんだろうなみたいな顔をするときもあったり、かと思えば撮影でドローンが飛んでいるのを、珍しそうにずっと目で追っていたり。

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――2か月以上にわたったモンゴルでの生活で印象に残っているものはありますか?

撮影の帰りに遊牧民の方のお家にお邪魔したことがあったのですが、その時いただいたヨーグルトがモンゴルで食べた物の中で一番おいしかったです! モンゴルの地ではすごくいろいろなことを考えさせられたり、学ばせていただきました。動物との関わりについて貴重なお話を伺ってアップデートできたことがたくさんあったので、俳優としても自分の人生においてもとても大事な2か月間だったと実感しています。

■番組概要
[タイトル]
日曜劇場『VIVANT』
[放送日時]
毎週日曜よる9:00~9:54

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