多幸感あふれる綾華と東郷の職場『王様に捧ぐ薬指』美術セットをひもとく!

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TBSでは、毎週火曜よる10時から橋本環奈主演の火曜ドラマ『王様に捧ぐ薬指』を放送中。原作はわたなべ志穂による同名漫画で、大好きな家族を守るべく結婚を選んだ“ド貧乏シンデレラ”と、業績不振の結婚式場を立て直すため、好きでもない女との結婚を選んだ“ツンデレ御曹司”が繰り広げる胸キュンラブコメディだ。

本作を華やかに彩る美術デザインについて、「主人公・羽田綾華(橋本)が家族とともに暮らす羽田家」「綾華と新田東郷(山田涼介)がともに暮らす部屋」のセットをそれぞれ紹介してきた。今回は、美術デザイナーの雨宮里美氏に、綾華と東郷が働く結婚式場「ラ・ブランシュ」のバックヤードについて話を聞いた。

現実と夢のはざまを表現した「ラ・ブランシュ」のバックヤード

火曜ドラマ『王様に捧ぐ薬指』美術セット火曜ドラマ『王様に捧ぐ薬指』美術セット

――綾華がスタッフと作業をするバックヤードのコンセプトを教えてください。

今回、お客様を迎える結婚式場でのシーンは、実際の施設をお借りして撮影しました。一方、綾華たちプランナー同士が話をしたり作業したりするバックヤード部分と社長室の部分はセットをつくって撮影しています。
どんなに華やかな空間も、そこで働くスタッフが休憩したり作業したりするスペースはシンプルになりがち。実際、結婚式場にも見学に伺いましたが、やはり整然と備品が並んでいる、白を基調としたシンプルなスペースでした。でも私たちがつくるのは、ドラマのセット。現実と夢のはざまを意識して、カラフルな空間をつくりました。 
意識したのは、色使い。結婚式を行う場所なので、裏側とはいえ、幸せや幸運をイメージさせるべく、黄色をメインに緑、淡いブルー、グレーなどを多めに使っています。たとえば壁紙は黄色、ラックや床の木目も明るめのものにしました。カラフルな空間はわくわくした気持ちになると思います。作品を見た方たちに、「この職場、楽しそうだな」と思ってもらえる職場になることを意識しました。

――天井も印象的です。

ロケ地としてお借りしている結婚式場が、植物が豊かな場所なこともあり、バックヤードの天井からツタを垂らすなど、緑も多めに使っています。またあえてセットの天井はつくらず、スタジオの天井自体をそのまま用いて、バックヤード感を強調しました。実はこのような天井をセットでつくろうとすると、時間も費用もかかって大変なので、ここぞとばかりに挑戦させてもらいました(笑)。

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――社長室についても教えてください。

結婚式場の経営者の居室なので、こちらも幸福感を意識してゴールドや黄色を多用しています。東郷を演じる山田さんの雰囲気に合わせて、漆黒のどっしりした空間や男臭さ全開のスペースというよりも、柔らかさや美しさを強調した中性的な部屋にしました。
「綾華が家族とともに暮らす羽田家」「綾華と東郷がともに暮らす部屋」、そして今回の「ラ・ブランシュ」の裏側のセット。まったく異なる印象のセットだと思いますが、各々の空間が引き立って、画面に映ったときにそれぞれが楽しい画として映るセットになるよう心掛けて作成しました。キャストの皆さんに楽しくお芝居していただければ、そして視聴者の皆さんに楽しんでいただければと思って、美術スタッフみんなで考えましたので、ぜひセットも楽しみながらドラマをご覧ください。

■番組概要
[タイトル] 
火曜ドラマ『王様に捧ぐ薬指』
[放送日時]
毎週火曜よる10時~10時57分

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