度肝を抜く身体改造取材旅でおなじみのカウンターカルチャージャーナリストのケロッピー前田さんが、3月20日放送の『クレイジージャーニー』（月曜よる9時）に出演する。今回は、体にマイクロチップなどを埋め込むボディハッキングの最前線を取材。いったいどんな世界を見せてくれるのか･･･？（※「カウンターカルチャー」は、メジャーなカルチャーに対抗する形で若者たちが作り出した新しいカルチャーの総称）
ケロッピー前田さん今回４年ぶりの出演ですね。
いつも容赦なく最先端のことをやらせてもらって感謝しています。最初は2017年でボディサスペンション（体にフックを貫通させて吊り下げる行為）の取材旅でした。単に表面的な面白さではなく、一つのカルチャーとして毎回紹介してもらえるのがありがたいですね。自分がずっとやってきたことがテレビでお見せできるのがすごくうれしいです。
今回は他にはまったく出していないボディハッキングのネタで、特にとがった内容です。ボディハッキングはちょっと難しいかもしれませんが、そこは松本さん、設楽さん、小池さんがうまく受け止めてくれているので、楽しんで見ていただけたら！
具体的にどんな取材旅でした？
人体に埋め込むマイクロチップの最前線をシアトルで取材しました。チップの製造施設では、アプリと連動させることでチップに拡張性を持たせるなど、面白いものがどんどん生まれています。読み取る際に光るＬＥＤ内臓のチップは今とても人気のようですね。
スマホよりも少し小さい電子機器を太ももに埋め込み、Wi-Fiで何人かがネットワークを作る。つまりインターネットや電話回線を使わずに人間の体をキー局にしてつながるための試行錯誤もされていました。そういう機器を人体に埋め込むためのコーティング技術を専門的に研究している人たちも取材しています。
あとは、このジャンルにイーロン・マスクさんがニューラリンク社で参入してきたので、その辺の情報もぜひご注目いただきたいです。
ケロッピー前田さんケロッピーさんご自身も身体改造をされていますね。
ボディハッキングは、両手の親指の付け根に米粒大のチップと、おでこにトランスダーマルインプラントを以前入れました。今回は新たに容量の大きいＦＬＥＸやＬＥＤなど最新の機器を３つ入れました。ＦＬＥＸはスマホのアプリと連動させることで、スウェーデンで電車に乗れたり、お財布機能があったり、クルマのキーを内蔵していたりと使い方がいろいろあるんです。
ボディハッキング以外では、ピアスとタトゥー、あと今回の収録でバレてしまいましたが男性器の切開ですね。
なぜ自ら体験を？
僕がハイテクな改造が好きなのは、もともとテクノロジーやサイエンスに興味があるからです。ＬＥＤを皮膚に埋め込むのも、実用性で言えば「なんだ、光るだけじゃないか」と思うかもしれません。でも、これだけの大きさのものを体内で光らせることができれば、違うものを入れたら可能性はどんどん広がるわけで、ＬＥＤはその第一歩。5年後、10年後に「ケロッピーが『クレイジージャーニー』で取材していたのはこういうことだったのか」という世の中になっているかもしれませんよ。
男性器の切開は驚かれますが、もともとは先住民族の成人の儀式で、そういう文化背景にすごく興味があるんです。変わったセックスをしているんじゃないかと思う人がいるかもしれませんが、それはご想像にお任せします（笑）。僕がよく「身体改造はカウンターカルチャーの最前線」と言っている理由は、ボディサスペンションにしても何にしても、背景にちゃんとカルチャーがあるから。それが面白くて追い続けているし、体験することで「昔の人はなぜ、こんな痛みの伴う行為を？」と思ったりしています。
ケロッピー前田さん体にチップやＬＥＤ、磁石などを埋め込む人たちの心理とは？
サイボーグになりたいという思いですね。身体改造の世界が面白いのは、ジャンルがバラエティに富んでいて方向性がいろいろあることころ。そういうなかでサイボーグになりたい彼らは、未来に向かっている人たちと言えます。
実際、体に機械を埋め込むとなると問題はいろいろ起こります。一番はバッテリーで、もしも体内でリチウムが漏れてしまったら害があります。だから試験的に埋めた人も１年半後に一旦取り出しています。自分の体を使って実験しているので、今後機器が進化すれば、人間のサイボーグ化は一気に進むんじゃないかな。
ケロッピーさんが思う今回一番の見どころは？
ボディハッキングとあのイーロン・マスクが接触したことですね。イーロンの計画は番組内でご紹介していますが、彼がこのジャンルに参入したことで、人間と機械の融合がいよいよ現実的になって来ました。脳とコンピュータをつなぐ発想は昔からＳＦなどでもあったと思います。でも、実際に技術がどうついてくるかが見えてきた今、僕はワクワクしているし、ヒヤヒヤしもしています。それはきっと便利とかいう次元を超えたものになるでしょうから。
僕が次に『クレイジージャーニー』に出演する時は、その機能をすでに埋め込んでいる、かもしれませんよ（笑）。
番組情報
クレイジージャーニー
毎週月曜よる9時から放送中
