『クロサギ』三浦友和インタビュー「どら焼き作りはホットケーキよりかなり難しい」

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TBSで放送中の平野紫耀主演の金曜ドラマ『クロサギ』。詐欺によって家族を失った主人公・黒崎高志郎(平野)が、「詐欺師を騙す詐欺師=クロサギ」となって、本当の敵を探し出し、立ち向かう物語だ。

今回は甘味処“かつら”の店主で、実は詐欺業界のフィクサーという裏の顔を持つ桂木敏夫を演じる三浦友和にインタビュー。演じる役への思いや、現場の雰囲気などを聞いた。

黒崎と桂木の不思議な関係に注目

――桂木を演じてみての感想をお聞かせください。

桂木は“かつら”という甘味処を経営していて、裏では詐欺グループのフィクサー的な存在です。世間的に言ったら悪い人でしょうね。演じる上で、悪い面を極端に出すのは難しいことではないのですが、今回の役の場合、微妙なニュアンスの中で、ふとした時に悪いところが垣間見えたほうがいいのかなと。試行錯誤しながら演じています。

――桂木と黒崎の関係は複雑な関係です。

平野君が演じる黒崎にとって桂木は、クロサギとしての育ての親ともいえる存在ですが、不可解なところもあります。家族を破滅させた御木本(坂東彌十郎)を倒すことが黒崎の目標ですが、御木本の詐欺の設計図を売ったのは桂木で、黒崎もそれを知っている。桂木は黒崎がいつ自分を裏切るか分からないのに、毎回シロサギの情報を売って退治させていきます。そんな黒崎と桂木は、時には親子や師弟関係のようにもみえることもあれば、全くそう見えないときもあって。2人の関係はまだまだ謎があるので、目が離せないと思いますし、実は桂木が黒崎に毎回シロサギを退治させるのは裏の事情があるので、そこも見どころです。

三浦友和三浦友和

――毎回いろいろな詐欺が出てきます。

本当にいろいろな詐欺が出てくるので勉強になります。作品を見ていただくだけで注意喚起になると思います。
「(詐欺には)引っかからない」と思っている人間が一番ひっかかるという説もありますし、私自身、気をつけないといけないなと思っています。

――現場の雰囲気はいかがでしょうか?

黒崎と桂木の関係性が複雑で、平野くんとは緊張感のあるシーンが多いので、やはり和気あいあいとはできないところがあります。ただ、平野くんは国宝級の純粋さですね(笑)。一方で、現場では集中力があってお芝居に熱心なので素晴らしいなと思います。

黒島(結菜)さん演じる氷柱とのシーンは少ないですが、和やかにできています。黒島さんはものすごく臨機応変で柔軟性があって、本当に素敵な女優さんだなと思います。

――甘味処“かつら”の店主ということで、和菓子を作るシーンもあります。

プロの方のところに行って勉強させていただいたり、現場で教えていただくこともあります。小豆を使ってあんこを作るだけでもこんなに大変なんだなということを実感しましたし、奥が深いなと思いました。普段ホットケーキを焼いたりするのですが、ホットケーキより小さいどら焼きは焼くのが難しくて。型があったら簡単にできると思いますが、生地の材料をひしゃくですくって、鉄板の上で生地を焼いて、全部同じ形にしていく技がプロの方はすごいなと感じました。

――最後に視聴者の方へメッセージをお願いします。

痛快なシロサギ退治というのが一話一話で完結していきます。あとはそれぞれの過去にある人間関係がきちんと出てきます。そのエンターテインメントな部分とノンフィクションじゃないかと思ってしまうような詐欺の部分との、バランスがとても面白い作品なのでぜひ見ていただきたいと思います。

■番組概要
〔タイトル〕

金曜ドラマ『クロサギ』
〔放送日時〕
毎週金曜 よる10時~10時54分