宮野真守「ケンジはトシくんのことが大好きなんです」『君の花になる』インタビュー

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TBSで毎週火曜日よる10時から放送中の本田翼主演の火曜ドラマ『君の花になる』。
ある出来事により挫折した元高校教師の主人公・仲町あす花(本田)が、7人組の崖っぷちボーイズグループ“8LOOM(ブルーム)”の寮母となり、一緒に“トップアーティストになる”という夢に向かっていく物語だ。

今回は8LOOMのマネージャー・添木ケンジ役の宮野真守をインタビュー。役作りの裏話やプライベートでも仲良しの声優・梶裕貴との共演シーン秘話などを聞いた。

小さな希望を大切にしてほしい

――添木ケンジを演じるにあたり意識していることを教えてください。

台本でケンジの動きを説明する部分には「キレよく」とやたら書いてあるんです(笑)。初登場シーンでは、キレのいい動きに見せるために、ライブで僕が普段やっているような動きを取り入れてみました(笑)。第1話の名刺を渡すシーンも、「キレよく名刺を渡すにはどうしたらいいんだろう」と悩んだところもありますが、とりあえず癖が強い人だというのは伝わったのではないかなと(笑)。このドラマの中で、コメディ要素を担えればいいのかなと思っています。

撮影のとき、僕の声が大きいようで、カメラテストの後に音声さんが僕のところだけに来てマイクのレベルを下げていくんですよ。ケンジは、ひと言で言えばそういう役回りです(笑)。

――ケンジのマネージメント能力についてはどう思いますか?

8LOOMが売れないのはケンジにも問題があると思うんです。愛情はあるのですが、センスが若干ズレているのと、プロモーションの仕方があんまり上手くないのかなと(笑)。ケンジは、自分の過去の経験から芸能界での大変さも知っているので、分かった上で7人をサポートしたいだけ。だから、彼らに対して親身になる気持ちを大事にしながら、ケンジを演じるようにしています。

宮野真守、本田翼宮野真守、本田翼

――本田さんと共演した感想をお聞かせください。

本田さんとは以前共演させていただいたことがあるので、また共演できて非常に嬉しかったです。前回はそんなに絡みがなかったのですが、今回は一緒のシーンも多いので、合間によくふざけ合っています(笑)。あす花さんとのシーンでカットがかからないことがたまにあるのですが、そういう時は僕が演技をどんどん付け足していくので「やめてくださいよ~!」と笑いが止まらなくて大変な時もありました(笑)。

――8LOOMのメンバーの印象はいかがですか?

全員のパーソナルな部分が役に投影されていて素敵だなと思いました。ただ、高橋文哉くん演じる弾は、劇中では結構とがった印象なんですけど、文哉くん自体は実は裏では甘えてきてくれたりもするんですよね。あと8LOOMを演じるメンバー全員、礼儀正しいんです。現場入りの時も帰る時も、全員挨拶に来てくれるのが偉いなと。「トランプをするので、マモさんも入りますか?」と誘われて、一緒にしたことも(笑)。非常に楽しく、盛り上がりましたね。

宮野真守宮野真守

――作品のテーマとして「夢を諦めない」というのがありますが、宮野さんがもし8LOOMに声を掛けるとしたら、どんな言葉を贈りますか?

僕自身、子役からお仕事をしてきて業界にいる時間がとても長かったので、うまくいかない焦りを知っているんですよね。しかも、10代という早い段階で劣等感を抱いてしまって、20代前半まで辛い時期が続きました。そんな僕を救ってくれたのが、18歳で出会った声優のお仕事です。仕事があることがありがたくて、ひとつひとつの仕事を大事にしてきた結果が今に繋がっています。

だから、彼らの中に芽生えた、“キラリとした小さな希望”を大事に育てて欲しいなと思います。今は小さいかもしれないけど、この作品に例えるならやっと芽吹いたものなので。希望のカケラは本当に些細なものなので見落としがちですけど、少しでも自覚できているなら、「その芽生えたものを大事に育ててあげて欲しい」と伝えたいです。

宮野真守、梶裕貴宮野真守、梶裕貴

――第3話では、声優仲間で仲良しの梶裕貴さんとの共演シーンがありました。一緒にドラマに出演されていかがでしたか?

ドラマで梶くんと一緒のシーンに出られて、しかもケンジにとって大事な人の役ということで、話を聞いた時からこれは注目のシーンになるんじゃないかなと思っていました(笑)。

現場では、ケンジとトシくんの関係性なんかを相談したりして。ファンの皆さんにとっては周知の事実なのですが、普段から僕が梶くんを可愛がってる感が強いので、ケンジとトシくんで体現してみました(笑)。だから、「ケンジはトシくんのこと、めっちゃ好きじゃん」と思っていただけたら正解です。

――現場ではどんなお話をされていたんですか?

「ここ(ドラマの撮影現場)に2人でいるのが不思議だね~」などと言いながら過ごしていました。梶くんにはシンパシーを感じるんですよね。声優業以外にもいろいろチャレンジして、いろんな場面、場所に出て行く部分には刺激を受けますし、切磋琢磨できる存在だなと。今回のドラマでの共演は、僕にとっても特別な経験ですし嬉しかったです。

――最後にケンジとドラマ、両方の今後の見どころをお願いします!

4話以降のケンジは、香坂(内田有紀)さんがチーフマネージャーになったことで、香坂さんの腰巾着感が強くなりますので、そこは注目していただきたいです(笑)。

物語としては、8LOOMが、現代の空気感を投影しながらどう自分に向き合っていくのかが描かれていきます。令和の時代に合わせた、人間関係の問題だったり表現の仕方だったり、そういった部分は、視聴者の皆さんの共感を得られるのではないかなと。様々なことを抱えつつも希望が詰まった作品になっているので、今後の行方を楽しみにしていただけたらと思います。

■番組概要
[タイトル]

火曜ドラマ『君の花になる』
[放送日時]
毎週火曜よる10:00~10:57

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