「サツマイモ」で約2億円の売上げを叩き出す、農家さんのヒミツ

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「サツマイモ」で約2億円の売上げを出しているという農家・河二さん。しかし、ただ売るだけでその数字を出すのは、難しいのが実情です。一体どのようにして高い売上げを生み出しているのか、そのヒミツに迫ります。

人気を集める、河二さんのサツマイモ

河二さんが育てているのは、「五郎島金時」という石川県でしか作られていないサツマイモ。サツマイモの中でも特に水分が少ないため、食べる際はホクホクした食感を楽しむことができる品種です。

五郎島金時五郎島金時

億を超える売上げを出せるヒミツは、この五郎島金時を加工し、ペーストしたものにあります。こちらは非常に良好な売れ行きだといい、なんと石川県と富山県では、お菓子屋さんの約95%が使っているとか。

五郎島金時のペースト五郎島金時のペースト

ペーストは、大福のあんなどに混ぜて使われているそう。

この「五郎島金時のペースト」が人気の理由は、その性質にあります。一般的なものと違って焼き芋をベースに作っているため“水分が少なく、サラッとしてベタつかない”という特徴があり、スイーツが作りやすいそうです。

“水分が少なく、サラッとしてベタつかない”という特徴が“水分が少なく、サラッとしてベタつかない”という特徴が

ちなみに市販で流通している殆どのサツマイモのペーストは蒸し芋から作られているものだとか。焼き芋にするとサツマイモ自体の量が減り、時間もかかることから、ペーストにする際は蒸し芋にするメーカーが多いようです。

ペーストに“億越えの売上げ”実現のポイントがあった

手間がかかるにも関わらず、河二さんが焼き芋のペーストを作るのにはワケがあります。それは、“ペーストのほうが利益率が高い”という点です。

たとえば、サツマイモ1キロを売った場合だと6円程度の利益だそうですが、サツマイモペースト1キロを売った場合なら140円ほどの利益が出るといいます。

ペーストのほうが利益率が高いペーストのほうが利益率が高い

実はこれが、サツマイモで億を超える売上げが出せるポイント。

農作物はルール上、農家の人がみんなまとめて市場に入れると、それらは全て同じ値段になってしまいます。しかし農作物を加工した場合は、その商品に自分で値段をつけることができます。河二さんは、そこに目をつけました。

農作物を加工した場合は、自分で値段をつけることができる農作物を加工した場合は、自分で値段をつけることができる

自身も五郎島金時のペーストを使って「農家屋ぽてと」というスイートポテトを作っている河二さん。こちらは年間約22万個売れる大ヒット商品になっているとのことで、まだまだ業績をのばしていきそうです。

農家屋ぽてと農家屋ぽてと

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