福井の人々と揚げ物を結ぶ“事情”と“文化”
コロッケ・カツレツ・天ぷらなど、揚げ物の売上げが日本一だという「福井市」(※出典 総務省統計局「家計調査2021」)。地元のスーパーでは毎日約100種類もの揚げ物を販売するほど、需要が高いといいます。

福井で揚げ物が人気なのには、独特の理由があります。
実は、福井市のある福井県は、全国の共働き世帯の割合1位の県でもあります(※出典 総務省統計局「就業構造基本調査」)。そのため、夕飯支度の負担を減らせるようにと、揚げ物を購入する働く主婦も多いとか。

また、数ある総菜の中で、揚げ物が人気なのは福井県民の“県民性”があると考えられています。
禅で有名な「永平寺」がある福井では、昔から精進料理として油揚げやがんもどきなど、油っこいものに慣れ親しんできたそうです。

その事実として、油揚げ・がんもどきの売上げも日本一を誇ります(※出典 総務省統計局「家計調査2021」)。
油ものが好きなのと、お惣菜を買う家庭の事情が相まって、福井市は揚げ物売上げ日本一を実現しているようです。
地元のコンビニは揚げ物特化でガッチリ!
そんな福井の地元にあるコンビニ「オレボステーション」では、他とは違うスタイルで人気を博しているといいます。

開店は、1981年。社長いわく「通常のコンビニとお惣菜店が合体したダイニングコンビニ」とのことで、店内に巨大なお惣菜バイキングコーナーが存在しています。
もちろんメインとなるのは、大量の揚げ物。店内の厨房で作ったお惣菜を求めて、お昼にはお客さんで賑わいます。

現在「オレボステーション」の数は、市内を中心に7店舗ほど。
これはコンビニチェーンとしては最も少ない店舗数(※2022年5月放送時)だそうですが、なんと客単価においては1位(※出典 日経MJ)を記録しているといいます。

その要因として、福井市民に向けて揚げ物に特化していることから、地元のお客さんがそれらをたくさん購入してくれる点があるそう。
少ない店舗数ながら、年間売上は約17億円と絶好調の「オレボステーション」。福井の人々の心をつかんで、今後もますますがっちり伸びていきそうです。
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