TBSで放送中の高橋一生主演の金曜ドラマ『インビジブル』(毎週金曜よる10時)。本作は高橋演じる元捜査一課の刑事・志村貴文が、警察すら存在を知らない凶悪犯、通称“クリミナルズ”をとらえるため、犯罪コーディネーター“インビジブル”・キリコ(柴咲コウ)と異色のバディを組む前代未聞の犯罪エンターテインメントだ。今回は犯罪コーディネーターのインビジブルを名乗るキリコ役の柴咲コウにインタビュー。役へのこだわりや高橋との共演への思い、作品の見どころを聞いた。
「正しさ」について考えさせられる作品です
――キリコ役のオファーがきたときの感想から教えてください。
素敵で面白そうなお話だなと。ワクワクドキドキして、素直に「こういうキャラクターを演じたい」と思えたので引き受けさせていただきました。主演の高橋一生さんはお芝居に関して圧倒的な信頼感があり、間も絶妙です。おかげで、お芝居に没頭できていて、それはすごくハッピーなことだなと感じています。高橋さん含め、キャスト・スタッフの皆さんでオリジナル脚本の作品を最後まで完走したいなと思っています。

――キリコをどのように捉えて演じていますか?
キリコはあることを追いかけていて、わざわざ志村に近づいていくのですが、何か裏付けがあって情報収集もきちんとして、計算づくで行動を起こしていくのが爽快だなと。私自身もそうなのですが、計算しても人生なかなかうまくいかないことが多い中、そこを超越してできているキリコを演じるのは気持ちいいです。
一方で志村は激情型に一見見えますが、実はキリコと対等に話ができる人。10あるうちの1を話しただけですべてを理解するところもあって、見ていて気持ちいいなと思います。
――撮影で難しさや楽しさを感じたことは?
オリジナル脚本なので本当に物語を1から作っていく感じが、すごく新鮮です。最後どうなるのか分からないワクワク感に包まれながらお芝居できるのが本当に楽しくて、いち俳優という立場で、スタッフの方とセッション、会話をしながら作品を作っていけることにすごく幸せを感じます。キャラクターはいかようにも作れますが、一人で暴走せずにみんなで「ここはこういう言い回しはしないんじゃないですか?」と話し合いをしながら作るのが課題でもあり楽しみでもあります。

――役作りをする上でビジュアルにもこだわったそうですが。
視覚に頼りながら私たちは生きているので、それを最大限に活かそうと思いヘア&メイク、声のトーンや表情筋の使い方などいろいろなものを組み合わせてキリコらしさを作っていけたらと思っています。髪の毛も今までのロングヘアだとどうなるのかなと脳内シミュレーションをかなりした上で、意外性や新鮮味がほしくて金髪のショートヘアにチャレンジしました。もともと変化を好むタイプで今は特にそれが強いと思います。
ファッションも衣装さんを中心に台本を読んでイメージするものをたくさん持ってきていただいて、その中からみんなで選んでいったり。謎めいているし、お金には困っていないだろうというのもあり、かなりゴージャスな洋服が多いです。色使いも多様性を感じられるようにいろんな色が混ざっていたり、刺繡が施されたりしたものが多いと思います。
――最後に視聴者に向けてメッセージをお願いします。
警察と犯罪者という正反対の人生を歩んでいる2人がバディを組むことになりましたが、それぞれの心の中に正義はあって。善悪や法律はもちろんあるのですが、信じている以上それが真実であり正義なんです。全然違う正義がぶつかったときに、思いが強すぎると狂気的になって、本当にそれは正義なのかと疑ってしまうことも世の中には結構あるんじゃないかと。何が正しいのか正解を見つけることは難しいと思いながら私も生きているので、正しさとは何だろうと色々考えさせられるドラマになってくれたらいいなと思います。
■番組概要
〔タイトル〕
金曜ドラマ『インビジブル』
〔放送日時〕
毎週金曜よる10時~10時54分