年間で1億本以上売れているという、三菱鉛筆の「ジェットストリーム」。その特徴である書き心地と色の濃さを実現するために、凄いこだわりが隠されていました。
書き味・線の濃さにこだわったボールペン
① 「なめらかさ」へのこだわり
ジェットストリームの特徴は、少ない力でなめらかに書けること。その秘密は、完成するまでに6年ほどかかったというインクにあります。

従来の油性ボールペンのインクは、ドロドロしているため書き味は重めです。一方ジェットストリームは、インクをサラサラにすることで書き味を軽く、なめらかにしています。

従来のインクとは内容がまったく異なっているそうで、インクに使用する最適な原材料と組み合わせを見つけるため、約1万通りもの試作を重ねたのだとか。
② 「濃い線」へのこだわり
ジェットストリームは、従来の油性ボールペンに比べて線が濃いことも特徴。

ボールペンは、ペン先に入っているボールにインクが移り、ボールが回転することでインクが出る仕組みになっています。

ジェットストリームは、ペン先のボールとカバーの隙間をぴったり2ミクロン(髪の毛の直径の約1/40)にすることで、インクがよく出て、色が濃くなっています。
200種類以上ある大ヒットシリーズ
ジェットストリームは現在、スタンダードな単色タイプのほか、3色タイプや1本5,500円(税込)の高級タイプなど、200種類以上が作られる大ヒットシリーズ。

年間1億本以上を作るためには、組み立ての正確さとスピードの両立が不可欠です。
三菱鉛筆では、ペン先の取り付けやインクの芯の投入など、組み立てを工場の機械で精密に実施。さらにノックの作動や筆記など、全18項目の検査を行うことで、動作に問題がないかをチェックしています。

こうすることにより、安定した品質で大量に製造できるといいます。
三菱鉛筆(株)が開発したジェットストリームは、2003年に発売を開始し、2014年には年間売上げ数1億本を達成。今後も“書きやすく・色が濃く出るボールペン”として、人気は続いていきそうです。(※2022年3月放送時点)
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