東京五輪の公式スピーカーに採用
ウエタックスの「水中スピーカー」は、水の中でだけ音が聴こえるスピーカーです。
プールの中でもクリアな音で聴くことができ、実際に体験した人は「イヤホンつけているみたい」と話す人も。

遮るものがなければ、なんと最大200m先まで音を届けることができるといいます。
アーティスティックスイミングの日本代表は15年前から練習で使用しており、東京五輪では、水中で音楽を流す公式スピーカーとして採用されました。

さらに警察や消防の捜索活動の現場でも、水中にいるダイバーに指示を与える連絡用のツールとして大活躍しています。
“植物の根っこ”に音を聴かせる実験も
開発元のウエタックス(株)は、創業35年の精密機械を製造する会社です。
水中スピーカーを活用して植物の育ちをよくする効果についても研究中。現在、"植物の根に、水中から直接音を聴かせる"という実験を行っています。

実際にルッコラで実験したところ、大きさが1.5倍・栽培期間が2日短縮されたそう。2022年末までには、栽培システムとして売り出す計画です。
【深堀り:おまけのトピック】水中でクリアに聞こえるのはナゼ?
人間は水の中に入ると、“鼓膜よりも骨で聴く習性がある"といわれています。
水中スピーカーではこの習性を利用。骨伝導(骨に伝わった振動が神経に直接伝わることで、音だと感じる身体の仕組み)によって、音を伝えています。

そして骨伝導で音を感じるためには、水の振動が必要。水圧がかかる中で、スピーカーの表面を振動させなければなりません。
ウエタックスは、世界各国で特許を取得した“特殊なサスペンション”をスピーカーに搭載することで、この課題を解決。

“スピーカーの内部から押し返す力”と“水圧で押される力”を、同じくらいに調整することで、水中でもスピーカーの表面が振動できるようにしました。
がっちりマンデー!!
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