世界遺産の島にある「断崖絶壁の洞窟住居」。そこに住む人々のナゾ

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断崖絶壁で生活をしていた人々

断崖絶壁に作られた洞窟住居が、スペインのグラン・カナリア島にあります。

作ったのは、1世紀頃から島に住んでいた先住民たち。彼らは断崖を登り、穴を掘り、洞窟を住処にしていました。

断崖絶壁に作られた洞窟住居断崖絶壁に作られた洞窟住居

鉄の文化を持っていなかったため、石器を使ってひたすら岩を叩き、内部の空間を作ったと考えられています。

襲撃に備えて絶壁に住居を作った襲撃に備えて絶壁に住居を作った

こうした集落は島の各地に存在しており、多い時には2~4万ほどの先住民が暮らしていました。

各々の集落は独立していて、食料や家畜の奪い合いが絶えなかったこともあり、襲撃に備えて絶壁に住居を作ったそうです。

先住民たちと洞窟住居の今

そんな彼らですが、15世紀にやってきたスペインに敗れてしまい、集落や文化は失われました。

しかし洞窟住居だけは残り続けたことから、現在はそれに手を加えて住まいにしている地域もあります。中にはなんと、貸別荘になっているものも。

現在は、貸別荘になった洞窟住居もある現在は、貸別荘になった洞窟住居もある

内部は常に20℃前後ですごしやすい環境だそうです。

断崖絶壁の洞窟住居がある「グラン・カナリア島の聖なる山々の文化的景観」は、火山島で独自に発展した先住民の文化が認められ、2019年 世界遺産に登録されました。

グラン・カナリア島の聖なる山々の文化的景観グラン・カナリア島の聖なる山々の文化的景観

今は港や街があって賑わうグラン・カナリア島に、このような洞窟住居や歴史があったとは驚きですね。

世界遺産

日曜よる6:00~

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