『TOKYO MER』喜多見は絶望から立ち直れるのか、最終話見どころを解説

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毎週日曜よる9時、TBSで放送中の鈴木亮平主演の日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』。最新の医療機器とオペ室を搭載した「走る手術室」で、危険極まりない重大事故・災害・事件の現場に駆けつけ、“一人も死者を出さない”ために奮闘する救命救急チーム“TOKYO MER”の活躍を描いてきた本作。第10話では喜多見(鈴木)が悲劇に見舞われるたところで終わり、喜多見が立ち直れるのか、そしてチームが存続できるのか気になるところ。今回、改めて9月12日(日)に放送される最終話の見どころなどを紹介していく。

喜多見の実直な精神を折ったテロリストの身勝手な思い

都知事の号令で新設された救命救急のプロフェッショナルチーム「TOKYO MER」は、海外の紛争地やへき地で医療に従事した経験から物怖じしない度胸と技術を持つ喜多見がチーフドクターとしてチームを牽引。官僚と医師、2つの顔を持つ医系技官・音羽尚(賀来賢人)、東京海浜病院の循環器外科で研修中でありながらTOKYO MERを兼務する研修医・弦巻比奈(中条あやみ)、救命救急の知識と経験が豊富で喜多見の右腕として活躍する看護師・蔵前夏梅(菜々緒)、穏やかな性格でメンバーを温かく見守り副チーフとしてメンバーをまとめる麻酔科医・冬木治朗(小手伸也)、ベトナム出身で高い看護技術を学ぶために経済連携協定(EPA)で来日した看護師のホアン・ラン・ミン(フォンチー)、メカオタクで機械や車を整備する臨床⼯学技⼠・救命士の徳丸元一(佐野勇斗)という心強い面々が揃っている。

これまでTOKYO MERの面々が駆け付けてきたのは、鉄骨落下事故、夏祭りでの爆発事故、凶悪犯の立てこもり事件、トンネル崩落事故、山中の遭難事故などいずれも極限状態の現場ばかり。常に“命のタイムリミット”に向き合い、メンバー7人で苦しい局面を乗り越えてきた。第7話からは新章に突入し喜多見がテロリストの一員だと疑われるようになった“空白の1年”が明らかになってからも、変わらず喜多見が命に対して真摯に向き合う姿がMERメンバーの心を打ちより一層団結力を高めた。

日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』第10話より日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』第10話より

しかし、1年前に喜多見に命を救われたテロリストのエリオット・椿(城田優)は、そんな喜多見とテロリストを追う公安刑事・月島(稲森いずみ)らをあざ笑うかのようにさまざまな手を使って事件を起こし、来る日に向けて準備を進めていた。第10話では、喜多見がテロ組織へ関与しているという情報が拡散される中、ある大学で爆破テロを起こしTOKYO MERや政府、警察を翻弄。そして、喜多見に対し“世の中は不条理”だということを突きつけるために、最愛の妹・喜多見涼香(佐藤栞里)を奪うという衝撃的な行動に出た。

日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』第10話より日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』第10話より

どんな過酷な状況の中でも、どんな人であっても、命を救うためなら命も懸ける使命感と強い信念を感じさせる喜多見の精悍な顔が、涼香の死を認めざるを得なくなった瞬間に絶望の色に染められていく。 “希望”の象徴だった喜多見の悲痛な叫びは、MERメンバーだけでなく視聴者をも寂寥たる思いにさせたことだろう。

喜多見は立ち直れるのか。そしてTOKYO MERの存続は――?

最終話では、涼香を亡くし、失意のどん底にいた喜多見がMER脱退を告げるところから始まる。その上、都知事の赤塚梓(石田ゆり子)は意識不明のまま生死の境をさまよい、音羽(賀来賢人)も大物政治家・天沼夕源(桂文珍)に逆らえないまま、MER解散が現実のものになりかけた危機的状態。さらに、エリオット・椿による連続爆破テロも東京中で起こり、多くの負傷者が…。喜多見も音羽も出動せず、ERカーの使用も禁じられるという最大のピンチを迎えた比奈らMERメンバーの面々がそれぞれの信念を貫き、最後の出動に向かう姿が描かれていく。

日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』最終話より日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』最終話より

渡辺良介プロデューサーは最終話について「逞しく、明るくて理想のリーダーだった喜多見幸太という男がこれまでに見せたことない表情で登場します。その悲しみを乗り越えることができるのか、どう乗り越えるのか、そして、MBRチームがどんな結末を迎えるのかが最終話で描かれます」と語り、また、最終話の台本を読んだ時の鈴木の様子について「こんな終わり方があるのか、と黒岩勉さんの脚本に感心されてました。『すごい台本を手にした』と興奮されてました」と教えてくれた。

そして、「ラストに向けて物語を紡いできて、まさに集大成と言えるべく最終話になっていると思います。これまでご覧いただいてきた視聴者の方々には特に響くラストになっているんじゃないかと思います」とコメントしている。

これまで沢山の人の命を救い、周りの人に希望や勇気を与えてきた喜多見。大切な人を奪われ、信じてきたものに裏切られ、心打ち砕かれた喜多見は再び立ち上がることが出来るのか…。そして、TOKYO MERが存続できるのかが最終話の見どころになるだろう。

日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』最終話より日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』最終話より

最後までに見逃せない物語が展開される『TOKYO MER~走る緊急救命室~』の最終話は9月12日(日)よる9時から15分拡大で放送。喜多見はもちろん、医系技官としてグレーな立ち位置で葛藤する音羽、リーダーを失ったMERメンバー、そして赤塚都知事や白金厚生労働大臣(渡辺真起子)ら政治家、テロリストのエリオット・椿、公安刑事たちが、信念を貫くためにどう奮闘し“希望を見出していく”のか――ぜひその目で確かめていただきたい。

■番組概要

[タイトル]
日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』
[放送日時]
毎週日曜よる9:00~9:54※最終話15分拡大