【ネタバレ】『生きるとか死ぬとか父親とか』見た目を気にする父にトキコはモヤモヤ

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【ネタバレ】『生きるとか死ぬとか父親とか』見た目を気にする父にトキコはモヤモヤ
【ネタバレ】『生きるとか死ぬとか父親とか』見た目を気にする父にトキコはモヤモヤ

吉田羊×國村隼のW主演により、自由奔放な父と、振り回される中年娘の家族の愛憎物語を描く『生きるとか死ぬとか父親とか』(テレビ東京ほか)の第3回が、4月23日(金)に放送された。原作は、ラジオパーソナリティーでコラムニスト、ジェーン・スーの同名エッセイ。

毎回、トッキーこと蒲原トキコ(吉田)のラジオ番組『トッキーとヒトトキ』に寄せられたお便りと本編がリンクしてくるのも見どころの一つだが、今回のテーマは「美容とか見た目とか」。

48歳の夫、6歳の娘と共に暮らす主婦からのお悩みは、頭髪が寂しく、坊主頭が板についていた夫が突然カツラ姿で帰ってきたこと。「坊主頭の方が似合っているよ」と言っても「君だって化粧して外出するだろう」と返されてしまい、デリケートな問題のため、それ以上は言えないが、「生理的に嫌で嫌で涙が出そう」とのこと。

この夫の行為についてトキコは「(事前の相談がなかったし)確信犯だよね」「よっぽど思い詰めていたのかもよ?」と言い、相談者の「生理的に嫌」な気持ちについては「"ヅラかぶってる男の妻"ってのが嫌なんじゃないか」「理解する方向の努力というか、(中略)受け入れるのがベストだと思うなあ」と回答する。

ところが、またしても父・哲也(國村)のこととなると、理屈抜きのモヤモヤした思いが発生してしまう。全身がかゆくて仕方ないと訴える父を病院に連れて行くが、医師の見立ては「異常なし」。アレルギー検査をしてくれと頼むが、実は1カ月前にしたばかりで、それを哲也は忘れていたのだった。

にもかかわらず、来院のついでにシミ取りをしてくれと医師にリクエストする切り替えの早さに、呆れ果てるトキコ。「身だしなみに年齢は関係ありませんよ」と言う父をそのまま置いて帰り、友人との集いに行って、シミ取りをした父について愚痴をこぼす。

「じじいのくせに気持ち悪いじゃない、いい歳してさあ」
話を聞いた既婚者の友人は、「あんただって『女のくせに』って言われるの嫌なくせに。『ばばあのくせに』とか言われたらめちゃくちゃ怒るでしょ」と鋭い指摘をするが、「父の美容」に対してモヤモヤした思いをどうしても感じてしまうトキコ。

今回特に面白かったのは、学生時代からの友人3人組のやりとりだ。既婚・子持ちの友人が、周りのみんなが使っている"小顔になるドライヤー"を披露すると、トキコと、同じく独身の友人は「科学的にはありえないけど、ビジネスとしては目の付け所がいいよね」と率直な意見を言う。

さらに飲みの流れから「小顔マッサージに行こう」「昔みたいに朝までパーッと遊ぼうよ」とノリノリだった言い出しっぺの主婦の友人が、結局酔いつぶれて帰宅し、独身同士で行くのも実にリアル。

昔からの友人であっても、置かれた環境・立場によって、ライフスタイル、価値観が違ってくるのはよくあることで、それで疎遠になることもあれば、違いを理解しつつ、こうして続いて行く仲もある。また、人生のステージが変わって、交流が復活することもあるのが、女性同士の友情だと思う。

ちなみに、最後のお便りコーナーでは、冒頭のお便りの主からの「続編」が紹介された。夫のカツラが嫌で嫌で仕方なく、夫婦仲が最悪になり、1週間会話がなかったが、思い切って「何の相談もなく、突然カツラはひどいじゃないか」「その姿は私の生活にも影響がある」と本音をぶつけてみると、夫が語った"カツラの理由"は軽い気持ちでつけてみた「ファッションアイテムの一つ」という意外なものだった。

しかも、周囲の反応は「爆笑する人、触れちゃいけないと静観する人、質問攻めにする人」などいろいろだが、「概ね好評だった」という。

これについて「夫も妻もハートが強いよ」と感心するトキコ。冒頭の「美容とか見た目とか」のタイトルに続いてラストで表示されたのは「偏見とか」の言葉。トキコもこの話に続くように、父のシミ取りの話をしてラジオシーンは終わる。

他人事だと理屈で理解できるのに、自分や身の回りのこととなるとモヤモヤしてしまう。そこに自分の「偏見」を自覚するが、それでもやっぱりモヤモヤが解消されないこともあるのが、人間なのだろう。

(文・田幸和歌子/イラスト・月野くみ)

【第4話(4月30日[金]放送)あらすじ】
トキコ(吉田羊)のエッセイが掲載された銀座のタウン誌『銀座百点』。それを探しに父(國村隼)と二人で銀座を訪れたトキコ。しかし、最近の銀座はすっかり様変わりしてしまい、思い出の店がいくつも移転したり、なくなったりしていた。何とかお目当ての『銀座百点』を見つけ喜ぶ二人は、早めの夕食を取ることに。店に入るなり早速、掲載されたトキコのエッセイを読む父。そこには、父と母(富田靖子)の出会いの話が書かれていて・・・

◆放送情報
番組名:ドラマ24『生きるとか死ぬとか父親とか』
放送日時:毎週金曜深夜0:12~
放送局:テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送
※テレビ大阪のみ、翌週月曜深夜0:00から放送
地上波放送後に動画配信サービス「Paravi」でも配信

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