【ネタバレ】『あのコの夢を見たんです。』"天使"鞘師里保の恩返し

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【ネタバレ】『あのコの夢を見たんです。』"天使"鞘師里保の恩返し
【ネタバレ】『あのコの夢を見たんです。』"天使"鞘師里保の恩返し

山里亮太の短編小説を原作とし、主演・山里亮太役を仲野太賀が演じるテレビ東京の『あのコの夢を見たんです。』第10話が、12月4日に放送された。今回のヒロインは、元モーニング娘。の"絶対的エース"で元ハロプロの鞘師里保。しかも、5年ぶりとなる芸能活動復帰後、初のドラマ出演だという。

山里といえば、ガチなアイドルオタクとして知られており、ハロプロやAKB48系列など含むいわゆる「DD(誰でも大好き)」系でもあるのだが、そんな彼が描く「鞘師里保」はどんな存在なのか。

今回の山里は冒頭から悩んでいた。「妄想小説」の中の山里もまた小説家で、過去の栄光にしばられ、目標や希望を失っている。

そんなとき、丘の上で白いワンピースをフワフワはためかせながら華麗に踊る鞘師里保と出会う。この冒頭のビジュアル・出会い方は、ちょっと第5話の大原櫻子演じる「風船ガム」の妖精を思い出させる。

その姿に目を奪われ、思わず拍手してしまった山里と、見られていたことに気づいた鞘師とは、同時に言う。

「違うんです!」

相手は何も言っていないのに、いきなり言い訳を始める二人。しかも、鞘師は「私、舞台女優、目指してまして・・・!ヤバい人じゃないんです!」と、オーディションに向けて踊りの練習をしていたことを語るのだった。

出会い頭から不思議な一面を発揮する鞘師は、自分の荷物を全部その場に忘れて帰ったり、翌日、同じ場所で「ちょっと探し物をしてて」と言いつつ、そのバッグを持ってきてくれた山里を見ても気づかず、指摘されてからようやく「同じキーホルダーだなと思ったんです!」と笑ったり。なんだ、ド天然なのか?

鞘師といえば、キレキレのダンスパフォーマンスとストイックさで知られるアイドルだっただけに、これはちょっと意外だ。でも、ガチオタの山里が描いているのだから、そういう面があるのだろうか・・・などと、ちょっと新鮮な気持ちで眺めてしまう。

オーディションで合格したという鞘師は、「トートバッグを預かってもらってた」ということもあわせて「2恩返ししなきゃ」と言い出す。

そこから微妙な仕上がりの手作り弁当をくれたり、「新しい服を買ったから、それを見る第1号の権利をあげます」といって、布にからまりながら新しいワンピース姿を見せてくれたり、着実に交流を深めていく二人。

小説家としての今後のことで思い詰めていた山里を演じる太賀の顔がどんどん和らいでいくのがわかって、改めて巧いなあと思う。そして、書こうと思って、書けなかった文字が、鞘師のことを思うととめどなく溢れ出す状態になり、再び創作意欲がわいてくる山里。

しかし、「次の恩返しはすごいサプライズです」と言い残し、以降、鞘師は現れなくなってしまうのだった。

そして、小さな幸せが積みあがるささやかな日々が終わった後、本当に大きな大きなサプライズが訪れる。妄想小説を書き上げた後、鳥肌が立った様子で、自分に酔いしれる山里の姿にちょっとイラッ。しかし、悔しいが、本当に意表をつかれたサプライズの結末だった。

(文・田幸和歌子/イラスト・まつもとりえこ)

【第11話(12月11日[金]放送)あらすじ】
突如、世界に現れた9人の"闇食い"。彼らは人間の心に巣食う闇を吸収して、争いの無い平和な世界を築いていた。そんな「闇食い」の1人・エライザ(池田エライザ)は、上官のサカザキ(近藤公園)と共に日本の平和を守っていた。そんな中、世界中で犯罪や自殺が急速に拡大し、闇食いにより保たれていた平和のバランスが崩される。全ては人を闇に落とす「闇生み」ヤマ(仲野太賀)の仕業で・・・闇食いvs闇生みの壮絶な戦いが始まる!

◆番組情報
ドラマ24 第60弾特別企画『あのコの夢を見たんです。』
毎週金曜深夜0:12よりテレビ東京系にて放送中。
(※テレビ大阪のみ、翌週月曜深夜0時12分から放送)
地上波放送後には動画配信サービス「Paravi(パラビ)」でも配信中。