日本から世界の社会的課題解決へ、ビズリーチ南社長の未来予想図

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日本から世界の社会的課題解決へ、ビズリーチ南社長の未来予想図
日本から世界の社会的課題解決へ、ビズリーチ南社長の未来予想図

「スタートアップ」が未来を創る――。番組がオフィスに足を運び、話題のスタートアップや、イノベーティブな起業家をいち早く取り上げる「ビジネスにスグ効く」経済トークショー『日経STARTUP X』。PlusParaviでもテキストコンテンツとしてお届けする。

ビズリーチの南壮一郎社長は幼少期をカナダで過ごし、米国の大学で学んだ。外資系投資銀行に勤めた後、東北楽天ゴールデンイーグルスの立ち上げに身を投じ、球団発足を見届けて退職、そして起業へと突き進んだ異色の経歴を持つ。紆余曲折の末、なぜ人材サービス事業に着目したのか。「社会的課題の解決」ビジネスで海外に挑む可能性は。起業の背景と次の10年の展望を語ってもらった。

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瀧口:ビズリーチさんでは南社長のカバン持ち制度というものがあると伺いましたが。

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南:2年くらい前に新入社員から提案されて始まった制度なんです。実際にカバンを持つというよりも、私が取材を受けたり講演で外に行く機会が多いので、新入社員を2、3人同行者として連れて行って社長の働き方を見てもらうと。そういった機会を作ってほしいと依頼があったので、毎回新入社員が付いて一緒に回っています。

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瀧口:今日はその方々が来てくださっているんです。こちらに来ていただいてもよろしいでしょうか。すごい、皆さん姿勢がいい。

南:あははは。

瀧口:歩き方がシャキッとされていて。

奥平:フレッシュ感が残ってますね。

瀧口:では皆さんにお話を伺いたいと思います。南社長のカバン持ちをされているということですが、南社長をいつも拝見していてどんなことを感じますか?

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狩野:よく朝会で南さんのお話を聞く機会があるんですが、なぜやるのか、なぜやらないのかという全社にとって価値あることの判断を、必ず根拠を持って的確に決断される力がある方だといつも思っています。

瀧口:南社長はどんなお人柄ですか?

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橋口:南さんご本人が社長と呼ばれるのが嫌だということを全社員に対しておっしゃっていて。会社の規模はどんどん大きくなっているんですが身近に感じられるような話し方で、全社の朝会でもそういったところをすごく感じます。

瀧口:では最後に南社長にメッセージを(笑)。

全員:(笑)。

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斉藤:僕はまだ2年しか働いていないんですが、初めて働いたのがビズリーチで。ビズリーチに入れて良かったですし、この機会があるのは南さんがいたおかげなので感謝しかないです。

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瀧口:南社長ご自身も楽天の三木谷社長のカバン持ちをされていた時期があったと伺いましたが、それは本当ですか?

南:実際にカバンを持っていたというよりも三木谷社長にすごく気を遣っていただいて、何度か海外出張に一緒に行かせていただいたり、ミーティングに一緒に行く機会をいただいたりしたことは今でも覚えています。若い感受性の豊かな時でしたので非常に勉強になりました。

瀧口:おいくつの時ですか?

南:当時28歳でした。その経験が自分にとって本当に大きなプラスになったので、今度自分がそういう立場になったら同じような機会を提供していきたいと思ったことが、この制度につながっていますね。

瀧口:三木谷社長からはどういうことを学ばれましたか?

南:「世の中の課題を解決するのが事業である、具体的にいうと大義名分」。当時15年前にこの言葉を何度もおっしゃっていました。何のために事業をやるのか、と。今仕事って割と自由に選べる時代だと思いますが、その中でどういう課題を解決するのか、どういう課題を選ぶのかということが仕事そのものであると。仕事は事に仕えると書きますが、そのことを大切にしなさいと言われました。

奥平:楽天に転職されたのはおいくつの時ですか?

南:28歳です。

奥平:その前は証券会社に。

南:そうですね。モルガン・スタンレー証券に新卒で入社して、その後転職して投資会社で働いたのですが、楽天は全く違うスポーツの世界で。さらに親会社はインターネット会社だったので、周りが何をやっているのかもよく分かりませんでした。事業会社で働くのも初めてだったので、そういう意味では自分の大きなターニングポイントでもあり、同時に2回目の新卒期間というのが楽天での勤務期間だったと思います。