ロボ共生時代を拓く若手起業家、創業の起点を語る

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ロボ共生時代を拓く若手起業家、創業の起点を語る
ロボ共生時代を拓く若手起業家、創業の起点を語る

「スタートアップ」が未来を創る――。番組がオフィスに足を運び、話題のスタートアップや、イノベーティブな起業家をいち早く取り上げる「ビジネスにスグ効く」経済トークショー『日経STARTUP X』。PlusParaviでもテキストコンテンツとしてお届けする。

「人間とロボットの共生」を目指す若き起業家2人。D.K.T社長の出村賢聖さんとX-mov Japan社長の長安成暉さんは米国での見聞も参考にして、女性の視点を生かすなど、生活をより快適にするロボットの活用法を模索している。それぞれの起業経緯を聞きながら、これからの社会に必要とされるロボット像について議論する。

前編はこちら:孫氏に続け!ロボ共生時代を拓く若手起業家~日経STARTUP Xテキスト~

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瀧口:お二人はもともとロボットがすごく好きだったんですか?

出村:あ、はい。あ、いや、違います。

全員:(笑)。

瀧口:なんでロボットで起業されたのかなと思いまして。

出村:幼稚園から小学校の時はそれほどロボット好きじゃなかったんです。それ以降は大好きなんですけど。

奥平:何かきっかけがあったんですか?日本のさらに上の世代の研究者の方だとやはり鉄腕アトムが一つのきっかけだったというのはよく聞く話ですが、ご自身では何かありましたか?

出村:僕の場合は中学1年生の時にテニス部に入っていたんですが、運動オンチだったんです。テニス部の雑魚四天王と言われるくらいにめちゃくちゃ運動オンチで。このままでは大会にも出られないくらい弱かったので、科学部に転部したんです。

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奥平:すごい方向転換(笑)。

瀧口:華麗なる転身ですね。

出村:小学5、6年生の頃から石川県でロボットサッカー体験教室兼大会みたいなものがあって、科学部の友達に「これ1、2カ月集中して頑張ったら全国大会行けるんじゃね?」みたいなノリで4人くらいでチーム結成して出場したところ県大会で3位になりまして。そこで全国大会に行ったのが始まりですね。

瀧口:ではもともとすごく興味があったというのとは、ちょっと別なんですね。

奥平:テニスが上手くなくて転部して、ロボットのコンテストがあると知ったということですね(笑)。

瀧口:一方、長安さんはサッカー少年だったと聞いていますが。

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長安:そうですね。小1からずっとやっていましたね。

奥平:レギュラーだったんですか?

長安:はい。

奥平:こちらはレギュラーで(笑)。

長安:キーパーをずっとやってきて、兵庫県選抜とか関西選抜、国体選手を経験して。

奥平:こちらは随分本格的ですね(笑)。

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長安:ずっとサッカーをやっていて高校もサッカーで入ったんですけど、高1の時に見たPepperの発表会が最初のロボットとの接点になります。

瀧口:孫さんのどういう所に惹かれたんですか?わかりやすい、というのはわかるんですけど。

長安:成し遂げられないだろうと思うような目標をまず掲げて、裏で緻密に動いているところが、僕の惹かれている理由の一つです。最近で言うとアジアスーパーグリッド構想という中国と日本と東南アジアを電力網で一つにつなごうというプロジェクトをやっていて、プレスリリースを見ているとその裏でしっかりとロシアの電力会社と提携を結んでいたりとか、中国の会社や韓国の大統領と会ったりと緻密に動いている。その大胆さと一緒に緻密さを兼ね備えている経営者って惹かれるし、自分もそうなりたいと思っていて、それが理由ですね。

奥平:特殊な家庭環境だったんですか(笑)?

長安:いえ、全然(笑)。

奥平:どうすればそんな子どもが育つんだろうと(笑)。この番組でいつも思いますが。

瀧口:お父さんの目線ですね。

長安:親は公務員と保育士なので、ビジネスは全く関係ない家庭でしたね。