『渡る世間は鬼ばかり 3時間スぺシャル2019』橋田壽賀子が明かしたテーマは「世代交代」と「新時代」

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『渡る世間は鬼ばかり 3時間スぺシャル2019』橋田壽賀子が明かしたテーマは「世代交代」と「新時代」
『渡る世間は鬼ばかり 3時間スぺシャル2019』橋田壽賀子が明かしたテーマは「世代交代」と「新時代」

9月16日(月・祝)の夜8:00からTBSにて放送される『橋田壽賀子ドラマ 渡る世間は鬼ばかり 3時間スぺシャル2019』。囲み取材が9月3日に開催され、作家の橋田壽賀子とプロデューサーの石井ふく子が今作の見どころなどを語った。

現在、動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で第1シーズンも配信されている本シリーズ。16日(月・祝)放送の『渡る世間は鬼ばかり 3時間スペシャル2019』も、放送直後にParaviで見逃し配信される予定。さらに9月20日(金)からは、現在配信中の第1シーズンに続いて、第2シーズンの配信がスタートし、10月2日(水)からは『渡る世間は鬼ばかり』全シリーズを、「毎月2日は鬼(02)の日!」と銘打って、月イチでされる予定だ。

そんな"渡鬼"がドラマ誕生から30年目を迎え、令和に時代が変わって初めての放送となる今回のテーマは「世代交代」と「新時代」となっている。

「幸楽」の担い手は五月(泉ピン子)と勇(角野卓造)から娘夫婦に移り、手伝おうとした五月はつまずいてお客に料理をこぼしてしまい、叱責される始末。店に居場所がないと落ち込む五月に、勇は何か趣味を持ったらどうかと助言する。すると五月が着目したのはなんとスマートフォン。料理の腕を生かして自分の調理を紹介する動画を配信し始める。一方で、ほかの家族にもさまざまな問題が降りかかることに・・・。

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テーマである「世代交代」において「幸楽」と「おかくら」の相続の仕方が対照的に描かれている本作。それぞれの相続の仕方について、橋田は「『おかくら』の場合は、父親が作ったお店を壊さずに相続できるかという考えで、株式方式にして儲けたら姉妹で分けるという仕方にしています。これは私が考えた相続方法なんですけど、弁護士さんに確認したら『それでいいです』とおっしゃられていました。そうすれば店も残るし、姉妹だって同意してくれるかもしれないですから。『幸楽』の場合は長男が継いで、その代わりに兄弟がいろんなものをもらっていますから、納得した形になっています」と解説。

続けて、相続の考え方を「いろんな相続の方法がありますけど、できるだけ壊さないで相続できたらいいなと思っています。親が亡くなったら売るじゃないですか。そういうことがないように誰かが継いで、大事に家族で育てていく、残していくみたいな相続があってもいいんじゃないかなと思います」と語った。

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今回、日向子と関係を持つ藤川昇というキャラクターが新たに登場する。昇を演じるのは劇団 EXILE小野塚勇人。小野塚の起用理由を石井は「放送30年の間にいろんな若者が出てきて、子供だった日向子ちゃんも22歳になりました。年が若い日向子とカップルでおかしくない相手役として、橋田さんがお書きになっている形の中で近い人を探していたんです。その時にEXILEのHIROさんとお会いして、そういう役ができる人を探していることを話したら、『候補が何人かいますから、会ってみませんか』とおっしゃったんですよ。その中で、小野塚さんがとても清潔感があって、踊りだけじゃなくて舞台経験もおありなので起用しました」と明かし、「先週も撮影をしましたけど、芝居も一生懸命やられていてとてもいい青年でした」と振り返った。

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今作で動画配信など「新時代」のものを扱うことついて、橋田は「スマホのことは詳しくはないですけど、世の中を見ているとスマホで人との関係が壊れたり、つながったりしますよね。私が誰かとつながるんだったら、歩いて会いに行くのは面倒くさいから、インターネットで自分をアピールして共感者を1人でも作るのにスマホが便利だと思ったんです」と述べた。

さらに劇中での扱いについても、「五月はずっと中華料理屋さんをしてきて、今回は家族から相手にされないけど、誰か私を見て下さいとアピールする。家にいたままアピールできるなんてすごい手段ですね。お前は店に出なくていいと言われて母親の役目が終わった五月が、お金がかからないことで何をするかといったら、それしかないですから。誰かとスマホでやり取りしていくうちにお料理の会もできると。そういうことを考えてスマホにしました」と説明した。

次作の構想を尋ねられた橋田は「書けといえば書けますけど、もう来年死んでいるかもしれないから、誰にも約束はしないんです(笑)」と笑いを誘った。また、今作におけるえなりかずき演じる眞のエピソードへの質問に、橋田は「書けないんですよ、いろいろ事情があって(笑)」と含みをもたせて答えると、石井は「今回、ピン子さん演じる五月を中心に話が回っているんですけど、これからいろいろなことが若い人たちに起きると思います。いろんな時代が変わりつつある中で、家族の考え方も変わってくる。それをどういう風に橋田さんの中で受け止めてお書きになるか。私はまだまだいっぱいお書きになると思うので、『またよろしく』と言っております」と笑顔を見せた。

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また橋田は、今後の作家活動に若い人たちの流行を取り入れることについて「今のドラマを真似したいんですけど真似できなくて、書きたいものが今の時代に合わなくなっているという悩みがありますね」と胸の内を明かすと、「インターネットで"橋田壽賀子"という情報を見たら、やたらとあるんですね。つまんないことまで書いてあるから頭にきた(笑)。「こんなドラマ書いた?」みたいなこともあって、私に聞かないで載せているなんてひどいですよ。だけど、他人が見たらそれだから面白いんでしょうね。私もほかの人の情報を見たら面白かったりして(笑)。フェイクニュースなんて面白いですよね、題材には」と茶目っ気を見せながらも、早くも次の構想を考えているようだった。

『橋田壽賀子ドラマ 渡る世間は鬼ばかり 3時間スぺシャル2019』は、TBSにて9月16日(月・祝)夜8:00から放送予定。

(C)TBS

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