秋元康が企画・原作を担当する『警視庁考察一課』(テレビ東京系)の第8話が12月5日(月)に放送された。本作は、事件の考察を専門とした部署「考察一課」を舞台とした物語。キャストには船越英一郎、山村紅葉、西村まさ彦、高島礼子、名取裕子、内藤剛志ら、刑事ドラマやサスペンスドラマの"レジェンド"たちが勢揃いしている。
山村、藤井龍(藤井流星)、柳沢慎三(柳沢慎吾)の3人は、「秘密の美食家倶楽部」からの招待で、怪しげなレストランに来店していた。限定3名のみの参加ということもあり、他の考察メンバーには内緒にしている。
一方、署内の船越は、高島と徳永りえ(徳永えり)に"崖"についての解説をしていた。"崖の船越"によると、犯人がたまたま崖に逃げ込んでいるわけではなく、苦心して誘導し追い詰めているという。そして、そこまでして崖に追い詰める理由はというと「映えるから」。斬新すぎる理由が明らかになり、SNS上では驚きの声が多く上がった。
その後、船越らの元に「考察一課の皆様へ 考察ゲームのご案内」という不審なメールが届く。メールにあるURLをクリックし、とある動画へと誘われる考察一課のメンバー。その動画では、くるみ割り人形が「ある事件の考察をしていただきます」と事件の概要を話し始める。
ある会社で社長を務める女性が殺害される事件が起きた。死亡推定時刻は午前10時30分から午前11時3分の間だが、その間の社長室の開錠記録によると、その時間には社長1人しかいないことになっているという。いわゆる"密室トリック"が行われたのだ。この事件の真犯人を見つけ出すまでの、制限時間は30分。くるみ割り人形は「もし考察できなかった場合、皆さんの仲間が死にます」と宣言する。レストランに幽閉された山村らが、人質となってしまったのだ。
状況を把握し、一気に緊張が走ったかのように見えたが、尿意に耐える柳沢、どうせ死ぬのならダイエットなど気にせず唐揚げを食べておけばよかったと嘆く山村など、結局は暢気な様子。
現時点で容疑者として挙がっているのは、事件発生時にオフィスにいた社員のタナカ、サトウ、スズキの3人。社長が殺害されているのを発見したのは、タナカとサトウ。死因は手で首を絞められたことによる窒息死だという。サトウは、タナカにAEDを持ってくるように指示し、自身は通報する役割を担った。そんな事件の流れを聞いていた高島は、考察ゲームにしては随分と具体的な設定であることに疑問を抱く。
早速考察を始めるが、手掛かりとなる情報も残された時間も少ない。残り5分となった時に、動画の送り主から電話がかかってくる。そこで船越は、もう30分延長してくれたら、もう少しヒントをくれたら、絶対に犯人に辿り着けると交渉する。
一見すると、ただ猶予をもらっただけのようにも思える船越の行動だったが、実は動画の主の真の目的を探るという目的を秘めたものだった。この事件は、ただの考察ゲームではなく、実際に起きた事件で、その犯人を見つけ出すために考察一課を利用しているのでは、と船越は考察する。逮捕という形ではなく、自分の手で犯人に復讐するための行為だったのだ。
その後、徳永の何気なく発した一言により、ひらめいた船越と名取が事件の真相に辿り着く。実は、タナカとサトウがぐったりしている社長を見つけたときには、まだ社長は生きていた。タナカにAEDを取りに行かせている間に、サトウが首を絞めて殺害したのだ。
動画を送り付け、容疑者3人を拉致していた人物は捕まり、レストランに閉じ込められていた山村たちも無事解放された。しかし、柳沢の尿意だけが無事ではなかったらしい。
SNS上では、「柳沢さん、冒頭のとこアドリブ?」と、炸裂する柳沢節に多くの人が関心を集めていた。捜査一課長ながら、すっかり一員のようになっている柳沢と考察一課の関係性に今後も注目だ。
文:田幸和歌子
【第9話(12月12日[月]放送)あらすじ】
ある朝、船越慶一郎(船越英一郎)が神妙な面持ちで葬式に向かった。新人時代に出会った憧れの弁護士・斉藤ゆり(斉藤由貴)が病死したのだ。そんな折、考察一課は都内で起きた5件の殺人事件に関する考察をすることに。当初は同一犯ではないと見ていたが、被害者を撮影した写真が各所轄に送りつけられていたことから、同一犯の可能性が一気に浮上。だが目的がわからず、連続殺人犯=シリアルキラーの思惑を明らかにして欲しいという。◆放送情報
ドラマプレミア23『警視庁考察一課』
毎週月曜23:06~23:55(テレビ東京系)
地上波放送終了後、動画配信サービス「Paravi」にて配信
(C)「警視庁考察一課」製作委員会