毎週火曜22:00からTBSで清原果耶主演ドラマ『ファイトソング』が放送中。本作は清原演じる、空手の日本代表をめざすも夢破れ、人生どん底の主人公・花枝が持ち前のスポーツ根性で逆境だらけの運命に立ち向かっていく恋と成長の物語が描かれており、一発屋のミュージシャン・芦田(間宮祥太朗)、一途に花枝を想い続けている幼馴染の慎吾(菊池風磨[Sexy Zone])との恋の三角関係などが描かれてきた。今回、慎吾に思いを寄せ、中盤以降は慎吾と共に花枝の恋を応援するようになった花枝の幼なじみ・萩原凛役の藤原さくらにインタビュー。演じる際に意識していることや撮影現場でのエピソードなどを聞いた。
――凛をどのような人物と捉えて演じられてますか?
気が強い性格で、脚本を読んでいても言葉だけ見ると結構パンチが強いキャラクターだなと感じるんですけど、心を読み解いていくとすごく乙女な部分があるんです。素直になれなくて、言葉でうまく伝えられないところが小学生男子みたいだなと思いながら演じています。
――1話から中盤にかけてキャラクターとしての変化はありますか?
話を重ねるごとにいろんな一面が見えてきた印象があります。恋愛的には決して何も進んで無いんですけど(笑)、花枝に対するお姉ちゃんっぽい一面や、横浜デートのときの恋する女の子の一面とか。慎吾を後押しするようなシーンでは少し驚きました。でも、花枝が慎吾のことを恋愛対象として見てなさそうだから「当たって砕けて来い」という意味合いで背中を押せたのかなとも思えて。そういうところは思い切りがいいなと思いました。
――演じていて悩むことはありましたか?
セリフなしで表情だけで感情を表現するシーンが多かったことです。でも、岡田(惠和)さんの脚本は無言のシーンでも登場人物の感情を書いてくださってるんです。カッコで「慎吾やっぱりいいやつだな」とか。そんな些細な感情を表情だけで見せるシーンが多いので、岡田さんの今こういう気持ちでいてほしいという思いを受けて、どの程度表現するのかは監督と現場で話しあいながら、凛という人物を演じています。
――凛は姉御キャラというイメージですが、藤原さんご自身は?
全然そういうタイプではないんですけど、果耶ちゃんと一緒にいると少し年上っぽくなるかなと思います(笑)。果耶ちゃんは不思議な女の子で、大人っぽいしっかりしている面もあるんですけど、すごく妹っぽいというか...果耶ちゃんと一緒にいるとしっかりしないとって思ってグミをあげたりします。笑
――現場での共演者のご印象は?
果耶ちゃんも菊池さんも気さくで話しやすい方たちです。幼なじみという役柄もあって初めての3人でのシーンでは監督さんから「ずっと昔から一緒にいた空気感をまず作りましょう」と言われてたんですけど、自然とその雰囲気を作れていた気がします。
あと凛が働いている理髪室の店長役の戸次(重幸)さんと同じシーンが多いんですけど、現場の雰囲気を和やかにしてくれますね。戸次さんは撮影の合間にゲームをしたりお子さんの写真をたくさん見せてくれるんですけど、ある日「今からゲームで課金するところを見てほしい」と言われて果耶ちゃんと菊池さんと3人でガチャをまわすところを見届けることもありました。いいのが当たって「全然当たらないつもりだったんだけど、当たっちゃった!」「よかったですね!」って(笑)。あとバーベキューシーンの撮影時に休憩で戸次さんや菊池さんがお肉を焼いてくださったり、本当に和やかな雰囲気のなかで撮影が進んでいます。
――藤原さんにとっての"ファイトソング"を教えてください。
私はポール・マッカートニーが大好きで、新曲が出たら毎回かじりついて聞くし、自分のラジオでも毎週のように絶対流したいと思っているほど。その中でも8年ぐらい前に出た「NEW」という曲が大好きです。うまくいかないこと思うことがあっても、新しく始めることは今からでもできると歌っていて、花枝ちゃんにとっての芦田さんの曲のようだなと思います。ライブに行ってもいつも号泣してしまうんです。
――ポール・マッカートニーの曲が好きになったきっかけはなんだったんでしょうか?
父がベースをしていて、小さい頃からビートルズの曲や60年代70年代の音楽を聞く機会がすごく多かったんです。ギターを始めたのが小学校高学年だったんですけど、最初に練習した曲もビートルズの「Birthday」や、ポールが弾いてるベースのリフをずっと練習したりしていました。小さい頃から身近にある音楽だったので大好きになったのかなと思います。
――本作だとミュージシャンとして芦田さんが一番共感できるキャラクターではないかと思うんですが、いかがでしょうか?
芦田さんの曲ができない時の焦りがすごく共感できます。早くしなきゃいけないのに、焦ってしまってて逆に何もできなかったり。「どうしたらいいんだ〜」という気持ちになってしまうんですよね。共感しつつも、先日見学で芦田の部屋に行く機会があって部屋を間近でみたら、とてもいい部屋で!
あんな部屋にずっと住むと感覚がおかしくなるから、引っ越して1からスタートしたらいい曲を書けるんじゃないかと思ってしまいました(笑)。本当に夢の部屋ですね。ミュージシャンとして作曲もしやすいだろうし、楽器も綺麗に飾ってあって。羨ましすぎて、芦田さん役の間宮さんもまだ寝たことがないというベッド休憩中に寝ているところを果耶ちゃんに写真を撮られました(笑)。
――最後に視聴者の方へメッセージをお願いします。
本作の伝えたいことは恋の楽しさもあると思いますが、今まで当たり前だと思っていた日常がすごく尊いものだと気付くことでもあると思うんです。
空手一筋で恋なんて知らずにやってきた女の子が、家族との大切な記憶である音楽、好きな人の声を通じてひとつひとつが輝いていく。見ていただいてる方にも今ある日常が尊いと思っていただけるんじゃないかと思います。凛ちゃんの恋にも注目してもらいつつ、自分の人生と向き合えるような作品になればいいなと思います。私も最後までどうなるのか展開が分からないですが、みんなが幸せで終わりますようにと願ってます。
◆番組情報
『ファイトソング』
毎週火曜日22:00からTBS系で放送中。
地上波放送後、動画配信サービス「Paravi」でも配信中。
(C)TBS