企画・原作を秋元康、演出を三木康一郎が手掛ける "不倫コメディ"『じゃない方の彼女』(テレビ東京)の第8話が11月29日に放送された。
「ひと夏分のお肉」が当たったことから、雅也の家でバーベキューが行われることに。そこに"不倫の先輩"片桐(山崎樹範)が押しかけ、麗(小西真奈美)が誘ったお友達もやってきた。それは、雅也の道ならぬ恋の相手・怜子(山下美月)と友達の彩菜(東野絢香)だ。なんと沙織(宝辺花帆美)の憧れで、麗の買い物袋が破れた際にエコバッグを渡してくれた女性が怜子だったのだ。
動揺しまくる雅也に、片桐は堂々としておくのが鉄則とアドバイスするが、雅也と怜子の様子がおかしいことに気づいた彩菜は、二人の仲を怪しむ。
そこまでですでに地獄の展開なのに、さらなる嵐が訪れる。雅也の母で小説家の弘子(YOU)が、執筆に行き詰まったということで突然やってきて、彼女のファンだという片桐と意気投合。恋愛脳でテンションが高く、それでいて「真理」を語ることの多い、ある意味そっくりな二人が揃ってしまうというややこしさ。
しかも、そんな二人の大好物の「恋愛相談」を、彩菜が麗にするのだった。それは彼氏の誠(豊田裕大)が他の女性のことを思っているかもしれないという疑惑。麗はまずは仲直りすることを提案し、誠もバーベキューに呼び出すことになり、彩菜、怜子、誠の3人でテーブルを囲む気まずい展開に。
さらに、重い空気を察した片桐と弘子がそれぞれに「誠実な気持ちがいつも報われるわけじゃない」「だからみんな悪いことだってわかっていても、浮気したり不倫したりするわけでしょ?」と若者3人に説くが、そこに割って入ったのが、麗だった。
「みんなじゃないですよ! マー君みたいな人だっているわけだし!」
そして淫らな二人とその他の人たちの間には溝があることを強調する。この麗の雅也に対する絶対的な信頼(本当のところは不明)の言葉は、雅也はもちろん、怜子にとっても、良心の呵責にさいなまれるものだった。天然に見せかけ、すべてわかってやっているとしたら、麗はかなりのキレ者である。
なぜなら、それにより、いたたまれなくなった怜子が、ドラマの録画を忘れていたことを理由に突然帰ることを決めたからだ。しかも、怜子が帰り支度をする中、雅也と麗の結婚式の写真や幸せそうな家族写真に目が留まる。そんな怜子の様子が気になり、雅也は途中まで見送るが、怜子は涙目で去る。
一緒にいる場では会話をすることが全くなかったのに、去るときだけ送りに出るという雅也の行動は、見るからに怪しい。しかも、見送った後、雅也は玄関でスマホを握りしめたまま、怜子にメールを送ろうか思案していた。
そして、そこにバーベキューの空気を悪くしたと言い、彩菜と誠が謝罪に来るが、そのとき雅也のスマホが鳴り、彩菜はあることを思い出す。それは、怜子の部屋で聞いた着信音と同じだということ......。
とうとう妻、不倫相手との三つ巴の「地獄」まで経験した雅也。越えてはいけないラインを越えてからは、「じゃない方」というコンセプトはあまり関係なく、普通の不倫ドラマに観えてきたが、もはや最大の関心事は麗がどこまでわかっているのかという点に絞られてきた気がする。
(文:田幸和歌子/イラスト:月野くみ)
【第9話(12月6日[月]放送)あらすじ】
雅也(濱田岳)は怪我をした教授の代わりに大学の入試問題の差し替え作業をするために、先輩の片桐(山崎樹範)と共に山奥の旅館で2人で泊まることに。一方、怜子(山下美月)は、バーベキューをきっかけに雅也との関係に気づいた友達の彩菜(東野絢香)から「自分がしてることわかってるの?」と問いただされていた・・・。
そんな中、仕事に励む雅也のもとにも差し入れを持った怜子が現れ・・・!? 突然の出来事に戸惑う雅也。しかし、怜子が会いに来た切実な理由を知り、道ならぬ2人の恋が加速する・・・。さらに、妻の麗(小西真奈美)もやって来てしまい、雅也はパニック状態に・・・!? 果たして、2人の関係はバレてしまうのか?
◆放送情報
『じゃない方の彼女』
毎週月曜23:06からテレビ東京系で放送。
地上波放送終了後には、動画配信サービス「Paravi」にて配信中。
Paraviオリジナルストーリー「じゃない方の夜~恋は突然、生まれない。」を独占配信中。