【ネタバレ】『つまり好きって言いたいんだけど、』瀬那の千歳への思いが溢れる時

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【ネタバレ】『つまり好きって言いたいんだけど、』瀬那の千歳への思いが溢れる時
【ネタバレ】『つまり好きって言いたいんだけど、』瀬那の千歳への思いが溢れる時

嘘が巧みでブレイク寸前の注目俳優・藤代瀬那(櫻井海音)が遂に、嘘だけは許せない元小学校教師で現マネージャーの冴島千歳(大原櫻子)に自身の本心を明かした『つまり好きって言いたいんだけど、』(テレビ東京ほか)第4話。

瀬那の嘘によって彼と関係を持ってしまったと勘違いした千歳は、今すぐ彼との同棲生活を解消しようとするも、瀬那に"芸能界の御法度を犯した、賠償金が発生するかも"と脅され、引き続き自分の家に住みマネージャーを続けるよう引き止められる。

結局、瀬那と千歳の間には何もなかったのだが、本当に欲しいもの、大切なものを繋ぎ止める方法が"嘘"しか思い浮かばない瀬那には、過去にどんな出来事があり、どんなコンプレックスがあるのか気になるところだ。自身が本気ですがったり望んだことを誰かに踏みにじられたり邪険にされた記憶でもあるのだろうか。

自分が興味のない事務所の看板女優・あゆみ先輩(松井愛莉)からの好意を上手く失礼にあたらぬ形であしらえる、あのスマートな立ち振る舞いからして、別に瀬那は精神年齢が低く幼いということなどなく、むしろその反対だろう。だけれども、千歳を前にすると途端にそんな幼稚な方法しか取れなくなってしまうのだ。ある意味、瀬那も不器用で人間臭い人なのかもしれない。

ただ、そんな嘘ではあの真っ向勝負な千歳のことはちょろまかせず、騙し通せない。罪悪感やマネージャーとしての責任感に耐え切れず、仕事を辞め家を出ていくと決意した千歳は「社長に正直に話して、もし賠償金が発生したとしても働いて何とか返します。藤代さんには俳優を続けてほしいから」と言い出す。やはり揺るがぬ事実や固い決意を前に、"嘘"の威力はあまりに弱々しく諸刃の剣だ。これにはさすがの瀬那も、自身がついた嘘とその裏にあった真意を明かし、初めて千歳が自分にとってどれだけ大事な存在なのか、なぜ新米の千歳にマネージャーを続けてほしいのか自身の言葉を尽くして説得していた。

誰しも自分の都合が良いように物事を解釈したいし、自分にとって心地良い耳障りの良い言葉に囲まれて過ごしたいのが本音だろう。たとえ、どこかに"嘘"の匂いが潜んでいたとしても見て見ぬふりをしてしまったり、束の間甘い嘘に浸かっていたくなってしまう。自分自身で嘘を重ねたり、易きに流されてしまうこともある。

ただ、千歳の場合にはそうはならない。だからこそ、瀬那は彼女に誰よりも全幅の信頼を置いているのだろうし、一緒にいて飽きることがなく楽しいのだろう。何も彼女が自分の嘘に易々と騙されてしまうのが面白いのではなく、自分と対等にやりあってくれ、自身の嘘をも凌駕する予想外の反逆をしてくるのがきっと嬉しく、頼もしく、だから惹かれてもいるのだろう。

ようやく瀬那の本心からの言葉を聞くことができ、千歳がマネージャーという仕事にも瀬那自身にも向き合おうと再起した矢先、なんと新たな敏腕マネージャーが入社し、千歳は瀬那の担当チェンジを言い渡されるのだ。

どうやら次回予告によると、千歳は今度はあゆみのマネージャーに抜擢されるようだ。仕事の上での直接的なパートナーではなくなった後も、瀬那と千歳のプライベートでの同棲生活は続いていくのだろうか。せっかく千歳から様々な気づきを得て変化の兆しを見せた瀬那が、仕事はできるに違いないがかなり野心家でビジネスライクに見える新たなマネージャーの下、どんな風に変わっていくのか、少しずつすれ違いが生じていくのだろう彼らをそっと見守りたい。

(文:佳香(かこ)/イラスト:月野くみ)

【第5話(11月3日[水]放送)あらすじ】

仕事の基礎を学ぶべく、真知子(佐藤江梨子)のもと、あゆみ(松井愛莉)の担当となった千歳(大原櫻子)。
あゆみに寄り添い懸命に働く千歳だが、敏腕イケメンマネージャー加賀見の存在もあり、瀬那(櫻井海音)との雰囲気は少し険悪に。
そんな時、自宅に帰ると瀬那が倒れておりパニック! そして翌朝、あゆみを一人で現場に向かわせてしまった千歳だが、あゆみと連絡がつかなくなってしまい・・・!?

◆番組情報
ドラマParavi『つまり好きって言いたいんだけど、』
毎週水曜深夜0:30からテレビ東京ほかで放送。
動画配信サービス「Paravi」で前週水曜日の夜9時より毎話独占先行配信中。